ゆる起業・定年起業コラム

第2の人生を楽しむ「ゆる起業」とは

更新日:2014.08.08

今、50~60代の起業家が増えている
定年退職またはその目前に、経験を生かして自分でビジネスを始めるという方が増えています。その背景には、シニア層の就労状況に大きな矛盾があることが理由の一つだと考えられます。
 総務省の平成26年7月公表の「労働力調査」によると、65歳以上になると、ほぼ5人に1人しか働いていない実態がわかります。
その一方で内閣府の平成20年度「高齢者の地域社会への参加に関する意識調査」によると65歳までに退職したいと考える方は30%に満たず、残りの70%以上の方はその後も働きたい、さらに「働けるうちはいつまでも働きたい」と考えています。
「シニア層は高い就業意欲を持っているが必ずしも実際の就業には結びついていない」ということであり、働く場所を求めている方にとっては起業という選択肢が現実味を帯びてきます。

 では、なぜシニアの方は働きたいのでしょうか。総務省の平成19年「就業構造基本調査」では55歳以上の方を対象に、働きたい理由について聞いています。「健康を維持したい」「知識や技能を活かしたい」という理由が、年齢が上がるとともに増えています。一方「失業しているから」「収入を得る必要が生じたから」ということを挙げた方は、年齢とともに減っています。

 ひと言で「起業」といっても、様々な目的があります。大企業を目指し、株式の上場によって創業者利益を得るというものもあります。一方で、自分の好きな仕事を、自分にできる分だけこなし、適度な収入を得る、というやり方もあります。この2つは同じ「起業」と言っても性格は異なります。

特に、50歳以上の方が起業される場合、20~30代の方の起業とはまた別の、様々な特徴があります。その特徴の根底には、どこか、無理をしない〝ゆるり〟とした気持ちがあります。そこで私は、これを「ゆる起業」と名付けました。

ゆる起業における成功は、事業拡大だけではなく、仕事にやりがいを感じ、事業を継続して、働きたい限り働ける人生を実現することです。
「自分の思いが届く範囲内で」「利益よりも楽しさややりがいを大事にし」「健康に気をつけ、無理はしない」そんな価値観のうえで、お仕事を進めていく方が、充実した人生を歩めるのではないかと思います。

・シニア起業の特徴
 50~60代の「ゆる起業」の中にも、2つのパターンがあると思っています。なぜなら50代の方と60代の方では、ご本人を取り巻く状況と、収入に対する意識がかなり異なるからです。

・50代のシニア起業の特徴
50代の起業家は、60代の起業家に比べ、夢の実現、収入の確保などの要素をお持ちの方が多く見られます。
体力がある50代のうちに起業し次の夢を見ようとお考えになる方、退職後に収入がなくなることや減ることへの不安をお持ちで起業を考える方、今の仕事と自分のやりたいこととのミスマッチを解消するために起業を考える方などです。

体力がある50代のうちに起業し、次の夢を見ようとお考えになる方では、60歳での定年退職が何となく見えてきた時、ゴールが見え始めて「自分の人生、これでいいのか?」「そのゴールに向かって本当にこのまま走っていくべきなのか?」と疑問に思い、既に見えているゴールを目指すのでなく、体力がある50代のうちに起業し、次の夢を見よう、と考えることが多いです。

退職後に収入がなくなることや減ることへの不安をお持ちで起業を考える方では、お子さんの大学の入学金を支払わなければならない方、住宅ローンが残っている方もいます。しかも、年金だけでは生活費が足りないかもしれない、そんな心配もあり「ならば早めの起業を」と考えることが多いです。

今の仕事と自分のやりたいこととのミスマッチを解消するために起業を考える方では、50代半ばを過ぎるまで現場に立っていたのに、別の部署へ異動になって「毎日が面白くなくなった」という方、自分が望んでいない役職に就けられ「もう会社に期待されていないように感じた」と考えることが多いです。

なかには「一度、この仕事をやってみたかった」と温めていたアイデアを実行に移される積極的な方や、会社がつまらなくて退職し、再就職先を探したら収入が低すぎ「この程度なら起業した方がよほどいい」と考える方もいます。

・60代のシニア起業の特徴
 一方で、60代には「定年後、社会との繋がりがほしい」という方、「長年温めてきたアイデアを具現化したい」という方、「年金にプラスアルファがほしい」という方、「仲間がほしい」「自分の居場所を確保したい」という方が多くいます。

「定年後、社会との繋がりがほしい」という方は、定年退職を迎え、いったんゴルフ三昧、旅行三昧の日々を送ったあと「やはり少し寂しい」「せっかくの経験を活かす場がほしい」とお考えになり、まだまだ元気だからということで、退職から数年以内に起業される方です。

 「長年温めてきたアイデアを具現化したい」方は、例えばずっとネイルアートが好きだった女性が、ネイリストさんを雇用し、ネイルサロンを開業したケース、以前から発明家になりたくて、退職後起業し、様々な特許を取得されているケースなどがあります。

「年金にプラスアルファがほしい」という方には、起業をされる方の中には社会貢献がしたいと考えている方も多いですが、なかには「働くのはいいけど、ボランティアはいやだ」とおっしゃる方がいます。無報酬だと、顧客は必要がなくてもそれを受け入れてしまうので、自分が必要とされているかわからない。お金を受け取って初めて人から評価された気がし、やりがいを感じられる、という心の動きがあります。

「仲間がほしい」「自分の居場所を確保したい」という方は、まだまだ働けるのに、このまま隠居などしたくないしそれならば、と起業する方です。

 なお、60代の起業は一人での起業を前提とされる方が多いです。人を雇うと、「仕事量を自由に調節できない」「他人の人生に影響を与えるのが怖い」という理由からです。だから、人を雇うのは「事業が上手く行き、自分がやめたくなったら事業を譲ってしまえる場合」もしくは「最悪、やめることになっても許してほしい、という条件を承知してくれる場合」に限る方が多いようです。
また、シニア起業の場合は一般的にローリスク、ローリターンの事業をされます。「ローリスク」つまり、在庫を抱える、長期的に責任を負う、人を雇う、大きな投資をするなどは極力避ける傾向があります。事業は確実に順調にいく、という保証はありません。そこで、とにかく赤字は避けることが優先となります。
 「ローリターン」は、意図的にリターンを減らしているわけでなく、リスクをとらず、仕事を楽しむことを優先し、リターンばかりを求めない、という意味で「ローリターン」になります。

起業するかどうかは、人それぞれです。が、定年後の人生で、起業を一つの選択肢として考えることは、大きな可能性に繋がります。
起業とは、様々な方と出会い、新鮮な話やためになる話しを聞くことができ、さらに、やりがいと楽しさを得られる選択肢ではないでしょうか。

私は近い将来〝定年退職を機にリタイアするのではなく、自分が好きなことをして働くことが当然〟という世の中が来るのではないかと思っています。

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

起業コンサルタント、行政書士、FP、銀座セカンドライフ代表取締役。

シニア起業支援会社の先駆けとして、起業セミナーや交流会の開催、レンタルオフィスの運営、事務サポートを展開。

著書に『「シニア起業」で成功する人・しない人~定年後は、社会と繋がり、経験を活かす~』(講談社)、『片桐実央の実践! ゆる起業』(同友館)、『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)、『50歳からの人生がもっと楽しくなる仕事カタログ』(マガジンハウス)、『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)

著書一覧

かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
 

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