園田 正樹 様のインタビュー
園田 正樹 様
(Connected Industries 株式会社)
子どもの急病時、誰にも頼れないあなたに“病児保育”の選択肢を
(目標額: 3,000,000円)
プロジェクトの概要
“病児保育施設”という選択肢があることを知ってほしい
今回のプロジェクトは、『あずかるこちゃん』というWEBサービスを開発するため、また皆さんに「病児保育室」を知ってもらうために行いました。
病児保育施設という公的な施設を予約するときに電話での予約や、紙書類での事前申請が必要であるといった使いにくい仕組みを、インターネットを活用することで、病児保育施設と利用者のアクセスをよくしたいと思い開発しました。
「子育てと仕事の両立に悩んでいる」方が多い
課題だけど潜在化している事で、子どもが急に具合が悪くなることはよくあるだと思います。ところが、会社ではなかなか理解を得られないこともよくあるのではないかな、と思います。
例えば、自分が大事な会議に向けてずっと準備してきても休まなければならなくなり、すごく自分的にもショックであり、同僚にしても自分の仕事に加えてフォローをして、みんな何とか回している状況です。その結果申し訳無さを感じ、結局仕事をやめてしまったといった話を聞いた時に、ぜひ変えたい、そういった方が少しでも減ればいいなと思ったのがきっかけでもあります。
あと、僕らがやろうとしているミッション、ビジョンに立ち戻ると今は「安心して産み育てられる社会」ではないのではないかと思います。
これまで国は子育てにすごく力を入れてきたと言う訳ではないと感じていて、昨年、成育基本法という法律が出来たのですが、これは子育てに関わる法律で、産婦人科医と小児科医が、30年くらいかけてやっとできた法律です。
今までは妊娠しているときは「産婦人科医」、産まれた後、子供のことは「小児科医」で縦割りだったものを、そこに横串を刺して、妊娠期から専門家が関わって切れ目ない支援をしていこうという法律です。これが一つのきっかけとして今後は高齢者医療から一気に子育て支援に国も舵を切ろうとしている変遷の時です。
今、子育てと仕事の両立を頑張っている方もいると思うのですが、僕らはそう言った方のために社会自体を変えられるように頑張っていくし、国全体としても変わりうる時期だと思っています。
クラウドファンディングを利用した目的
クラウドファンディングの目的は3つ!
利用した目的は、大きく3つありました。
1つ目は、資金調達です。
2つ目は、病児保育の認知度アップです。病児保育は、そもそも知られていないという課題を抱えているので、クラウドファンディングを通じてたくさんの方に病児保育というのがあるよというのを知っていただく機会になると思いました。
3つ目はファン作りです。僕らの活動自体、ミッション・ビジョンとして病児保育施設をより良くしたいというだけじゃなく、日本自体が安心して産み育てられる社会になるような活動の一つだと思っています。その思いに共感してくださる「ファンづくりの一つとして」と言う位置づけで行いました。
結果、すごくファンに助けられた部分もありました。
支援を行った取扱CF事業者に対する感想
事業との特徴がマッチしていた
Readyforさんは、もともと社会課題や、医療に関するプロジェクトを多く取り扱われている印象がありました。僕自身、産婦人科医なのですが、そういった特徴がマッチしていたのではないかと思います。
また、僕らのプロジェクトには、3名の担当者の方についてもらったのですが、とても丁寧にフォローしていただきました。
始まる前にどのように進めていくかなど段取りからして頂き、始まってからもメッセンジャーでコミュニケーションを密にやり取りができたので、その点はすごくよかったです。
クラウドファンディングを利用して、良かった点・苦労した点
良かった点
- 担当者の方に丁寧にフォローアップしていただいた点
- 支援してくださる方から、お金だけではなく、思いを受け取れた点
- 一回きりではなく、今後繋がっていく、応援してくださる方と目に見える繋がりができた点
- WEBという媒体を通して、プロジェクトについてたくさんの方に知っていただく場を作ることができた点
苦労した点
- プロジェクトを始める前に、どう伝えていくかなどメンバーで何度もディスカッションを行い、想定していた以上に準備に時間が取られた点
- Facebookのメッセンジャーで支援者の方に連絡を送りすぎて、スパム扱いをされてしまった点(リンクの扱いは要注意です。)
今後、クラウドファンディングを利用する方へのアドバイス
何のためにやるのかをしっかり考えることが大切
まず、何のためにこのクラウドファンディングをやるのかというのをぜひ考えて頂きたいなと思います。
僕は3つ「資金調達」「皆さんに知っていただきたい」「ファンづくり」を挙げましたが、実は一番優先順位が高かったのは”知って頂ける、一番いい機会になるのではないか”という事でした。
つまり一番は資金調達のためではなかったのです。正直、資金調達、お金のためだけにやるということであれば、あまり見合わないのではないかと思うくらい大変です。
メンバーみんなが関わっている特にスタートアップ企業など、時間が一番貴重な組織は多いと思います。では、時間をかけてでもやる意義は何なのか、僕らの場合はお金じゃなくてみんなに知ってもらいたいとか、ファン・応援して下さる方ができることでした。
応援して下さる方と繋がれたというのはすごい大きなインパクトがありました。お金のためだけにこれをやっていたら結構大変だったなと思います。
大変でしたが、お金以上のモノが僕らは得られたのでよかったなと思いました。限られたリソースで行うので、金額をいくらに設定するのか、何のために何故やるのかといった目的は何なのかというのをしっかり設定する事が大事なのではないかと思います。