武末 克久 様のインタビュー
武末 克久 様
(Co•En Corporation)
マダガスカルの豊かな自然と生産者のこだわりに育てられたバニラを、日本に届けたい!
(目標額:1,000,000円)
プロジェクトの概要
目指すのは、こだわりのバニラを通して生産者と消費者をつなぐこと
私が惚れ込み、どうしても日本に届けたいと思っているものは、アグロフォレストリ(森のように豊かな生態系を維持しながら同じ場所で多品種の作物を栽培する農法)で育てられたマダガスカルのバニラであり、マダガスカル現地の協同組合の仕組みを通して地域をより良くしたいという生産者の想いが込められたバニラです。
私がこのプロジェクトを通して達成したいことは、単なるバニラの輸入・販売ではありません。生産者の顔が見えるバニラを、彼らの想いとともに日本に届けたいのです。
これは「持続可能な農業(生産)と消費」を具現化する挑戦です。こだわりのバニラを通して、日本の消費者とマダガスカルの生産者をつなぎ、一方で、バニラの香りにうっとりする満足顔を、一方で、消費者の満足する顔を見て喜ぶ協同組合や農家の顔を増やすという、ワクワクするプロジェクトなのです。
生産者がつくる良い製品や想いが消費者の笑顔を増やし、その笑顔が、「もっといいものをつくろう」という生産者の想いにつながる。この笑顔のスパイラルを創りたいと思っています。それがひいては、持続可能な社会の実現につながると信じています。私は、多くの方とこの笑顔を共有したいと思っています。
クラウドファンディングを利用した目的
バニラを買うのが難しい・・・
バニラの仕入れには、原料となるグリーンバニラを購入するための高額な前金の支払いが必要です。幾つかの商社にも相談したのですが、実際に製品を見ない段階で前金を支払うことは難しく、前に進めませんでした。
そこで、自らグリーンバニラを購入することを決心しました。また、多くの方と一緒にこのプロジェクトを進めたいとの思いから、今回はクラウドファンディングを通してこのための資金を募ることにしました。
継続的な仕組み作りへ
応援いただいたお金は基金のような形で、今年だけではなくビジネスが続く限りずっとグリーンバニラの購入のために使います。つまり、継続的に協同組合を応援する仕組みをつくるのです。そうすることで、資金を提供していただい方にも形あるものとして残すことができます。
クラウドファンディング終了後、協同組合を訪問してバニラの購入契約を結び、前金を支払いました。契約に際し、クラウドファンディングのことを伝えました。この時の彼らの笑顔は忘れません。83名という多くの方に応援いただいていることに驚きさえ覚えていましたし、今回集まった資金がこれから継続的にグリーンバニラ購入のために使われるという仕組みを彼らはすごく喜んでいました。私が本気であるということを心から理解したのでしょう。クラウドファンディングがこんな感じで彼らのモチベーションにつながることは予想していませんでしたので、クラウドファンディングに挑戦して本当に良かったと思いました。
支援を行った取扱CF事業者に対する感想
常に気にかけてくれているなと感じるサポートでした
今回のクラウドファンディング事業者は知り合いからの紹介でした。私がまず苦労したのがプロジェクトページを作ることだったのですが、「まずは伝えたいことを箇条書きにするといいですよ」「文章の構成はこのように変えた方が武末さんの想いが伝わりやすいと思います」等、一から寄り添って指導いただきました。
ダメ出しするのは時としてやりにくいことだと思いますが、一緒にいいものを作りたいという思いをいつも感じていました。厳しい指摘もありましたが、愛の鞭だと思ってありがたく参考にしました。
また、イベントや関係しそうなコミュニティ等も紹介いただき、非常に助かりました。私は1人でやっているのでタイムキープが難しく、予定が遅れ気味になることもしばしばだったのですが、優しく叱咤激励しながらゴールまで導いてくれました。とても気持ち良く、最後まで走り抜けることができました。
クラウドファンディングを利用して、良かった点・苦労した点
良かった点
- プロジェクトページの作成は大変でしたが、自分の想いや考えを文章に起こすことで、改めて整理することができました。
- クラウドファンディングを通して、これまでにない新しいつながりができました。
- 今回、多くの方に応援いただきました。もはや一人ではないという意識が生まれていて、強く背中を押されています。
- マダガスカル現地の反応(多くの方が応援していることやプロジェクトの継続性に対しての喜び)は、僕にとっても想定外の喜びでした。
苦労した点
- プロジェクトページの作成
- FBなどでのプロモーション
- イベントの企画、実施
今後、クラウドファンディングを利用する方へのアドバイス
人を巻き込み、一緒にやりましょうという雰囲気を
クラウドファンディングでは、資金提供を単にお願いするだけではなく、共感、協力、応援してくれる人を巻き込むために、このプロジェクトを一緒にやりましょう! という雰囲気をどれだけ醸し出せるかがポイントだと思います。そのために言葉使いを工夫したり、プロジェクトの進捗報告を頻繁に行うことが重要です。
また、人と会って直接想いを伝えることもとても重要です。SNSでは多くの応援を得るのに限界があります。私もたくさんのイベントに参加し、また自ら開催するなどして、出来るだけ多くの人に会って話すようにしました。
可能であればメディアに取り上げてもらえると効果が大きいです。私は、あるウェブマガジンに記事にしていただきました。メディアへのアプローチも欠かせません。
私は、クラウドファンディングで集めたお金は「顔が見えるお金」だと思っています。節目節目で応援してくれている方々の顔が浮かびます。たくさんの方に背中を押されながらプロジェクトを前に進めていると感じていて、心強いですし面白さが増しました。クラウドファンディングを成功させるのは正直すごく大変なのですが、集まる金額以上に大きな価値があります。お勧めです。