逆井 真 様のインタビュー
逆井 真 様
(株式会社DLE)
自由が丘の飲食店を守りたい
(目標額:3,000,000円)
プロジェクトの概要
コロナに負けない!知恵を絞って…
今回のエール券プロジェクトは、このプロジェクトを立ち上げる前に、自由が丘の飲食店経営者の4名が、自由が丘の一角を借りてテイクアウト型のお弁当の販売をしているのを知ったことがきっかけでした。
私はこれをフェイスブックで偶然拝見し、自分も同じ自由が丘の飲食店の人間として、一緒にできることはないかとお話を伺い、お弁当販売のお手伝いをさせて頂いたのですが・・・コロナ自粛真っただ中で、得体の知れない新型コロナウイルスの脅威に、日本中が怯えていた時期です。いつもお店のない場所に突然現れたお弁当屋さんに、温かいお声もありましたが、それ以上に逆風も多かったです。それでも苦しい状況を何とかするべく、苦肉の策でお弁当を売っていましたが、なかなか思ったような収入にならなかったこともあり、別な方法をと考えました。
そんな時、飲食店支援のクラウドファンディングプロジェクトがいくつかあることを知りました。そちらを参考にさせて頂き、私たちはエール券という食事券の販売という形でクラウドファンディングによって支援を募ろうと考えました。
いまこそ飲食店が力を合わせる時
自由が丘の飲食店さんに片っ端から声をかけ、参加店舗を集め、リターンを4つのパターンに分けました。
- ① 参加店舗中、ご指定の一店舗へのご支援
- ② 参加店舗全店へのご支援
- ③ 自由が丘料飲組合に対するご支援
- ④ エール券企画そのもののご支援
予算が非常に厳しい中でのプロジェクトで広告費などがかけられない状況でしたので、地域の新聞屋さんにチラシの折り込みを無料でしていただくなど、皆様に温かいご協力を頂きながら進めました。
クラウドファンディングを利用した目的
日銭を稼ぐだけでは、先が見えない
正直、お弁当を売っているときは食材を無駄にしないことが目的のようになっていて、利益よりも赤字にしないことが目標のような感じでしたが、コロナ禍で先の見えない状況の中で、日銭を稼ぐという視点から、もっと中長期的に継続していける戦略を考えなければと思いました。
自分のお店1つ守ることはもちろん大事ですが、長年「自由が丘」という地域を支えてきたどこのお店がなくなっても、大きな損失です。今のことだけ、目先のことだけにとらわれて、うちのお店だけ継続できれば良いという視点ではいけないと思いました。
今こそ、自由が丘の飲食店が手を取り合い協力し、賛同してくださる方々の支援を頂いて踏ん張る時と考え、クラウドファンディングを利用しました。
支援を行った取扱CF事業者に対する感想
コロナ禍で苦しんでいる事業者に寄り添うキャンペーン
キャンプファイヤーさんを利用し、分からないことにお答えいただくなど、力を貸していただけました。
思っていたよりも準備に時間がかかり、考えていた時期より2週間ほどスタートが遅れてしまいましたが、キャンプファイヤーさんでは、コロナ禍のサポートプログラムで、支援金振込時に掛かるサービス手数料が12%→0%になるプログラムがあり、それを利用させて頂けたので、とても感謝しています。
クラウドファンディングを利用して、良かった点・苦労した点
良かった点
- とにかく予算が無かったため自分の足と口で、協力を募りました。
そのおかげで飲食店同士が一致団結して取り組み、その時だけではないつながりが出来たこと - クラウドファンディングによる資金調達をするために一軒一軒お声がけをしたことによって、顔と名前を自由が丘の飲食店の方々に広く知ってもらえたこと
- 支援者は自由が丘周辺の住民の方々が多かったので、今後その気持ちに応えられるよう、頑張ろうと思えたこと
苦労した点
- 「自由が丘」という地名を使うために、いろいろ手続きがあったこと
- 予算がない中、スピーディーに進めなければならなかったこと
今後、クラウドファンディングを利用する方へのアドバイス
事前の下調べと、どうやって広告するのかが大事
クラウドファンディングをされる方は2通りだと思います。
支援金を集めるか、PRやテストマーケティングとして活用するか。
私は支援金を集めるためには手数料もかかる、という事をきちんと知らなかったため、手数料の存在を知った時、支援して頂いたお金を全て受け取れないという事に少なからずショックを受けました。
その経験から、クラウドファンディング事業者様を選ぶときには、各事業者様の手数料など、いろいろな側面から比較することが大事だと思いました。
あとは、ご自身のプロジェクト内容に合ったクラウドファンディング事業者様を選ぶことが大事だと思います。得意な分野のものであれば、アドバイスいただける内容も違ってくるのではないかと感じました。
また、PRやテストマーケティング的にクラウドファンディングを利用される方は、その結果によって、事業のアイディアを見直す必要性を見定められるため、良い方法だと思います。
どちらにしても、プロジェクト開始前にどれくらい周知できるかが鍵になるので、できるだけ多くの方にお話して知ってもらうことが大切だと感じます。