中山 公人 様のインタビュー

中山 公人 様のインタビュー内容

中山 公人 様
明壽庵めいじゅあん

新たな出会いを求めて!
老舗3社の伝統技術を活かした
「焼き菓子」

資金調達額
496,800
(目標額:300,000円)
支援者数
81

プロジェクトの概要

地元の名産品にしてもらえるような新商品を作ろう!

明壽庵は、東京都北区「王子」にある明治・大正から続く、老舗3社の「パンの明治堂、久壽餅の石鍋商店、
餡の王子製餡所」がコラボし、伝統技術を集めた特別な「あん食パン」を看板商品にしています。

コロナ禍によって、閉塞感の漂う中、地域の資源を掘り起こして王子を盛り上げようという思いから、2021年にオープンしたお店です。地元の老舗3社が協力し合うことで、「北区の手土産や、大切な人へのプレゼント、特別なシーンにあげた人に喜ばれるギフト」として、地元の人が自慢できるような、名産を自分たちで生みだしていく為に、取り組んできました。

しかし、製品の特性上、パンは賞味期限が長い物でも5日間程度の為、
「遠方の人に送るので、もう少し日持ちするギフトはないか?」、「団体客用に日持ちのするものを大量に欲しい」といった課題も
これまでたくさんありました。

そして、明壽庵の老舗3社の技術を詰め込んだ「あん食パン」の美味しさを、日持ちのする「焼き菓子」で表現するため試行錯誤しながら
約2年間の開発期間をかけて完成したのが、新たな北区銘菓「北の狐火」です。北区王子に古来から伝わる民話「王子の狐火」をモチーフにしています。


あん食パンの美味しさをつめ込んだ「焼き菓子」

サブレの生地は、石鍋商店のくず餅(発酵小麦澱粉)を使用することでサクッと軽い食感で、王子製餡所の粒あんを練り込んだことで、
素朴な餡の美味しさが味わえます。自家製のバタークリームには黒糖と薄焼きクッキーフレークを加えることで、ザクザク・ジャリっとした食感が楽しめます。

焼き菓子の外側には、歌川広重の浮世絵「名所江戸百景 王子装束ゑの木大晦日の狐火」に登場する、
狐の絵をアレンジした焼き印が目印です。

保存料・着色料・香料は一切使用せず、一枚一枚職人が手作りしており、開発には、外部のパテシエにも技術指導をいただきながら、
製法を工夫することで保存料を使用することなく、1か月以上の日持ちを実現しました。

私たちは、まずは地元北区の方にこの「焼き菓子」を地域の伝統のお菓子として味わっていただきたいです。
そして、北区土産の定番としてこれから育てていきたいと思っています。


クラウドファンディングを利用した目的

クラウドファンディングの仕組みには以前から興味があり、他のプロジェクトページをよく拝見していました。
また、出資者として支援をした事も何度かあります。

クラウドファンディングは、資金調達が一番の目的という方も多いと思いますが、私たちは、クラウドファンディングという仕組みを
活用しながら、新たなギフトの誕生を多くの方々に広くお伝えしたいと思い、プロジェクトを立ち上げました。

もちろん、SNS等でも新商品の告知はできますが、誰もが情報の発信がしやすくなっている反面、人が目にする情報量も多く、
スピードも速くなっています。
そして、新商品のターゲットとなる人に対して印象に残るような形で、情報発信することも難しい世の中になっているように感じます。

そういった中で、「クラウドファンディングを始めました」と発信できたことはインパクトがあり、新しいことにチャレンジしているとアピールでき、多くの方に興味を持っていただくことができたと思います。また、プロジェクトを通して地元を盛り上げたいという
思いや、そこに至るまでの背景を伝えることもできるので「地域活性化」にもなると感じました。


支援を行った取扱CF事業者に対する感想

今回は、「多くの人に新商品やお店のことを知ってもらいたい」、
「北区にゆかりのある人に宣伝をしたい」ということが一番の目的だったので、ユーザーが多く、
知名度が高く、信頼性のあるクラウンドファンディング事業者を利用させていただきました。

また、事業者によって、得意な分野が異なる為、掲載されている過去の似たような事例を
参考にしながら、担当者からいろいろとアドバイスもらって、プロジェクトページを作成しました。


クラウドファンディングを利用して、良かった点・苦労した点

良かった点

  • SNSでは普段届かないようなコアな層に商品が届き、認知度をあげることができたこと。
  • 地域の影響力がある方に支援していただけたことで、大きな注文が入ったこと。
  • 多くの方に支援していただけたことで、一緒にブランドを立ち上げた感覚があり、地域の方と「思い」を共有できて
    繋がりが濃くなったと感じたこと。

苦労した点

  • プロジェクトページに掲載する文章のボリュームがあり準備が大変だったこと。
  • 募集中に伸び悩むときがあり、開始時はお知らせしていなかった層に直接連絡するなど、試行錯誤したこと。

今後、クラウドファンディングを利用する方へのアドバイス

面識がない不特定多数の人に宣伝して応援してもらうのがクラウドファンディングの趣旨ですが、
実際の友人や知人などの人間関係もとても重要だと感じました。

プロジェクトページで募集を開始してからHPや個人のSNS等で告知して、情報の拡散をお願いしたところ、
繋がりがある方や地域の経営者仲間、自治体の方が協力して広めていただくことができました。
常日頃の地元での地域活動や仕事上での信用、信頼関係が可視化されているようだと感じました。

クラウドファンディングは、知らない人に宣伝することだけが有効だと思うかもしれませんが、既存のお客様や、
地域の方により深く自分を知っていただくことにも意味を持つツールだと思います。

プロジェクトページで、プロジェクトの背景やそれにかける「思い」を伝えて、新たに共有することで、より一層ファンになってくれて、
一緒に盛り上げてくれる仲間ができることもあります。

また、クラウドファンディングをきっかけにして、知っていただいたところから、派生してその先のご縁に繋がることもあると思います。