更新日:2014.12.01
わたし(片桐)は、ほぼ毎日、定年起業を志す方の相談を受けています。どんな事業で起業するか、だいたい決まった方には、「まず、新しい別の名刺を作ってみてはいかがでしょうか?」と提案します。商品やサービスの販促チラシを作って、いろいろな人に説明してみたらどうかと背中を押すのです。
ところが、「何をしたいのか、うまく伝えられなかった」とがっかりして帰ってくる人が少なくありません。
みなさんは会社で長いキャリアを積み、自分の実力にもある程度自信があったのに、いざ会社を離れて自分の事業を説明したら、全然わかってもらえない。そんな初めての経験に戸惑うのです。
自分の専門知識や成功体験を過信して、独りよがりになってしまい、他人に理解されないというパターンに陥る方も多いようです。
しかし、起業の初期段階でそれに気づける人は十分に立て直しがきくでしょう。自分が動いて、人の話を聞いたからこそ気づけたことだからです。
気づけた人は、なぜ自分が商品やサービスなどを説明しても相手に伝わらなかったのか、販促ツールが悪かったのか、そもそもプランや商品自体に何か問題があったのかと改善を始めることができます。商品やサービスそのもの、あるいは紹介ストーリーやチラシをより魅力的に変えていこうと工夫することができるのです。
つまり、準備段階に、できるだけ早く動いて、多くの人の意見を聞くことはとても大切なことなのです。「まず動いてみること」です。
たとえ在職中であっても、定年が近くなり、起業を決めた人は、会社の名刺のほかに、「新しい別の名刺」を作ってどんどん人に会うのがいいでしょう。そこで聞ける意見は、大きな宝物になります。
最初から完璧なビジネスプランなんてありません。いろいろ動いて、より多くの人の意見を聞き、素直に受け入れることのできる人は成功する確率が高いと思います。 (取材・構成:藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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