夕刊フジ×銀座セカンドライフ 共同企画

【定年起業への挑戦】まずはリハーサル “ゆるい”副業いかが?

更新日:2014.06.03

 定年になってからあれこれ考えるより、定年というゴールの時期が見え始めたころから、早めに起業準備することをおすすめしています。しかし、「起業なんてとても無理」とおっしゃる方もいます。そこで私は「ゆる起業」という、あまりリスクを背負わない方法をご紹介するのですが、やはり「起業」という言葉には大きな壁を感じるのでしょう。

 定年後のことは何か考えなくてはいけません。けれど、「同じ会社に長い間勤めていると、会社に頼らないビジネスのセンスがさびついてしまう」という声も聞きます。会社の看板で仕事をし、給与を受け取っていると、自分でお金を稼ぐという感覚がなくなってしまうというわけです。会社員の方が起業という言葉にたじろいでしまうのも無理もありません。

 そこで、定年前から「副業」を通じて自分のビジネスセンスをブラッシュアップする。いわば「リハーサル」を経験するのはどうでしょうか?

 「会社で副業は禁止されている」という人もいるでしょう。しかし、そういう人でも会社の就業規則をよく読んでみてください。本音で話せる人事部の知り合いがいたら、「本当に副業はダメなのか? できるとしたらどんな場合か?」と相談してみましょう。ある程度は問題なさそうだ、という感触がつかめたら、副業に取り組むことを考えてみましょう。

 一口に副業といっても、私が知るかぎり、「講師をして謝礼をもらう」といった程度のことは許容している会社もあると思います。自己の経験を生かして講師をつとめ、会社の名前ではなく自分のスキルで報酬をもらえるのは得がたい経験です。そこから、定年起業へのヒントを拾うことができるかもしれません。

 最近は学問的な講師より、ビジネス現場での経験を聞きたいという要望も多いと聞きます。どんな講師が求められているのか、ネットで「講師募集」の情報などを調べてみましょう。けっこう募集していることに驚かれると思います。 (取材・構成:藤木俊明)

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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