更新日:2015.07.27
よく相談を受けるのが、起業して仕事をいただけるようになったが、毎月の売り上げに波があり、安定しないので何とかしたいということです。小規模事業者として起業され、請負型の業務を始める方が多いためでしょう。
そういう方々は、何か案件を請け負って数万円の報酬とします。その件数が多ければ売り上げは上がりますし、下がれば売り上げ、つまり収入は下がります。そのため、受注件数を増やそうと新規開拓や営業活動を行うことが必要ですが、その時間を捻出しなくてはなりません。新しく受注できたらできたで、その対応に時間をさかれ、新規の営業活動ができなくなるというジレンマが生じがちです。
この課題に対して、現在お付き合いしているお客さま向けに「会員制度」という仕組みを構築して提案してみたらいかがでしょうか?
業務が発生するごとに、報酬が毎回いくらと決めるのではなく、ある程度定期的に発生する業務なら、月ごとの年間契約を提案するのです。その都度発生する業務料金より、年間契約では割安になるよう設計しましょう。
また、メールや電話などでいつでも相談できる、必要な情報が載っている会報誌などを定期的に送るなどのサービスも付けます。そうして、顧客を会員化していき、売り上げの安定をはかりつつ、接触機会を増やして、新しい業務の受注をめざします。
新規のお客さま向けにも、無料のお試し会員制度を立ち上げて、セミナーなどに招待し、接触機会を増やして顧客化をめざしてもいいでしょう。安定した売り上げのベースを作るため、自分なりの「会員制度」の構築を検討してはいかがでしょうか? (取材・構成:藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
|
|
『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
|
『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
|
調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
インターネット・アンケート調査