更新日:2016.12.12
近く定年を迎えるので起業を検討している、という人の相談をよく受けます。実際に起業サポートもさせていただきますが、うまくいかない人には共通点があるように思えます。シニア世代の起業で、つまずく人によくあるポイントを挙げますので参考にしてください。特に、大きな企業の要職についていた人に見られることです。
(1)前職の自分との切り替えができていない
大企業に所属していた時の気分が抜けず、人に横柄な態度をとり、相手に良くない印象を与えてしまう例があります。また、かつての成功体験に固執して事業がうまくいかないパターンもあります。自分の考えに自信を持ち過ぎ、必要な調査を怠ったり、起業専門家への相談を省いたりしてしまい失敗してしまうのです。
(2)前職で培ったツテを当てにしすぎる
シニア世代の起業において、サラリーマン時代に培った人脈や知識を生かすこと自体には賛成です。しかし、あまりに前職のツテを当てにしすぎるのも問題です。その相手は、あなたが背負っていた会社のブランドと付き合っていたのかもしれません。本当の「独立」のための新規顧客を開拓していく気概が必要です。
(3)初期投資をかけすぎる
最初にお金をかけすぎると、うまくいかなくなった時に軌道修正が困難になります。定年起業の当初は、前職とは比べものにならない小さな売り上げにしかならないでしょう。それでも、周囲に感謝され、やりがいのある仕事を健康第一で続けることこそが事業の長続きの秘訣(ひけつ)と言えます。 (取材・構成 藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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