夕刊フジ×銀座セカンドライフ 共同企画

【定年起業への挑戦】行政が副業後押し 

更新日:2017.06.26

 定年前に自分の力で稼ぐトレーニングを行うために、副業を行うのも1つの手段だと述べてきました。

 これまで、副業という言葉には何か後ろめたい響きがありました。会社が禁止していたり、たとえ就業規則上可能であっても、やりづらい雰囲気があったと思います。

 ところがここにきて、行政も「副業・兼業」の後押しを始めたようです。国は今、将来に向けて創業や新規事業の創出を盛んにしていきたいと考えています。経済産業省も「兼業・副業を通じた創業・新事業創出に関する研究会」をスタートさせ、兼業・副業の実態や優良事例を調査していたようです。

 そして2017年5月31日、中小企業庁から「兼業・副業を通じた創業・新事業創出事例集」の取りまとめが発表されました(http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sogyo/2017/170531hukugyo.htm)。ここでは、実際に企業に所属しながら副業や兼業を行い、新しい事業に育てた個人の事例や、副業・兼業を認めている企業の取り組みが紹介されています。

 たとえば、大手製薬会社に勤務しながら、本業で培った経験を生かし、副業として地ビールの卸売りを行って地元への貢献活動をしている人がいます。あるいは、大手IT会社に勤務しつつ、実家の家業の支援をしている人は会社公認です。

 中小企業庁の資料には、良いことだけでなく、やってみてわかったデメリットも記載されており参考になります。皆さんも「世間は副業・兼業に前向きだ」と社内を啓蒙し、副業しやすい環境をつくってみてはいかがでしょうか。 (取材・構成 藤木俊明)

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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