夕刊フジ×銀座セカンドライフ 共同企画

【定年起業への挑戦】女性ならではの視点生かした「エンディングノートの家庭教師」

更新日:2017.08.14

伴行恵(ばん・ゆきえ)さん(51)は新卒で大手不動産会社に入社し、お客さまとの接点を多く持ちたいと営業配属を希望しました。10年ほど第一線で活躍し、結婚を機に専業主婦の道を選びましたが、まだまだ働きたい思いを抱えていたそうです。

 30代半ばのとき、再び不動産関連会社で働くチャンスが訪れました。そこで不動産の知識と経験が身につき、起業イメージが湧くきっかけになったそうです。

 「バブル崩壊時のことですが、老後の資金確保のために自宅を売却しようとしたシニアのお客さまに満足いくお手伝いができなかったことが心残りです。そうした思いから、自分の知識と経験を生かしてシニアライフのサポートを仕事にしたいと思い立ったのです」

 伴さんは新卒時に宅建の資格を取得しましたが、さらにFPや相続士などの資格も取り、2015年2月、「オフィスBAN」(http://www.office-ban.biz/)を立ち上げました。

 業務の中で特徴的なのは「エンディングノートの家庭教師」という、女性ならではの視点を生かしたサービスです。終活としてエンディングノートを書く人が増えていますが、実際にはなかなかうまく書けないもの。そこで、1回2時間でエンディングノートの作成を手伝い、それをきっかけにシニアライフの設計図を作ってもらうというサービスです。

 「不動産名義の整理や相続財産の整理、荷物や通帳の整理など、さまざまな課題が出てきます。自宅の売却や住み替えもそうですね。不動産知識があることに、とても安心していただけています。今までの経験を生かせるサービスだと使命を感じています」(取材・構成 藤木俊明)

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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