更新日:2018.02.05
ビジネスプランのプレゼンテーションが終わった読者、海老名要一さん(64)は、引き続き起業準備に奮闘している。現在は、さまざまな調べものをしているそうだ。
「実は、昨年からの宿題が残っています。屋号を決めていなかったのです。昨年、セカンドライフ起業スクールで学んだ『屋号を商標登録する』ということが頭に残っていて、商標登録したいと思っていました。本来は弁理士さんにお願いするのでしょうが、勉強のために自分で商標を調べようと考えました」
海老名さんは、最初は法人格にはせず、個人事業主としてやっていきたいという。その場合は、事業を行う場所の税務署に開業届を出すことになる。その時に「屋号」を届け出るのだ。屋号の届け出は任意だが、海老名さんは商標登録まで考えている。
「ビジネスプランのコンテストに応募したことで事業イメージが鮮明になり、いい意味での欲が出てきたような気がします」
海老名さんは現役時代、素材関連のメーカーに勤務していた。工業所有権については多少の知識があるため、商標登録の申請作業もできそうだという。
「今は文書だけでなくオンラインでの申請ができ、出願電子化手数料は不要なため、少しお得でもあります。まずは商標として登録できるかどうかの確認作業から始めてみようと考えています」
商標が使えるかどうかは、「特許情報プラットホーム」(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/top/BTmTopPage)で商標を検索することから始まる。
「検索機能を使って、区分と申請予定の商標を入力し、すでに登録がないかを確認します。自分の考えている屋号は既存のものにはヒットしないようです。でも、ここで安心してはいけません。商標が一般的に使われていると商標として登録できない場合があります。グーグル検索をしてみると、1件だけ自分の考える名称と同じ語句が出てきてしまい、なんとも悩ましい結果です。名称を検討し直すことにしました」
面倒な作業だが、「自分でやってみるといろいろわかってくる」と海老名さんは楽しそうだ。(取材・構成 藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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