更新日:2018.04.16
「かながわシニア起業家ビジネスグランプリ2018」に入賞し、起業準備を進めている本紙読者の海老名要一さん(64)に、応募から受賞までの道のりを聞く。前回は、ビジネスプランコンテストへの応募をきっかけに神奈川県指定の起業スクールに通ったという話だったが、その経験は役立ったのだろうか?
「すごく役に立ちました。120%、役立ったと思います」(海老名さん)
海老名さんにとって、ポイントは4つあったそうだ。
1つめのポイントは「苦手分野の克服」です。事業計画書のたたき台を作った時点で起業スクールに参加したのですが、経営の実務経験が少ないというのが自分の欠点です。収支計画が絵空事になってしまうのではないかと悩んでいましたが、起業スクールの集中受講を経て、自分の考えを数字に織り込むことができるようになりました」
2つめのポイントは「人のふり見てわがふり直せ」だという。
「スクールの休憩時間に、みなさんが意見交換をしていました。会話や資料を見せ合う様子が自然に耳に入るのです。自分はあまりできていないな、と落胆することもありましたが、それがけっこう参考になり、事業計画書のブラッシュアップに生かせました」
3つめのポイントは、起業スクールならではの「実務的な事例紹介」。
「起業スクールのテキストは、とてもよくできていました。それを読むだけでも効果的なのでしょうが、リアルな授業で講師が『こんな事例がある』とか『自分もこうだった』という具体的なことを教えてくれたのは、とても助かりましたね」
4つめのポイントは、「事業計画書の添削」だという。
「今回、未完成な事業計画書でも、希望すると後日添削して返却してくれる機会(ブラッシュアップセミナー)が設けられていました。締め切り間際には、事業計画書の添削部分に集中して作業を行うことができました。おかげで心の負担が軽減し、終盤の書類作成の効率も上がりました」
海老名さんのように前向きな態度で臨めば、起業スクールで学べることは数多いだろう。 (取材・構成 藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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