夕刊フジ×銀座セカンドライフ 共同企画

【定年起業への挑戦 実践編】シニア起業、仕事を見つける“2つの入り口”

更新日:2018.06.07

 夕刊フジ定年起業応援サロン主催の第3回読者座談会を先日開催。銀座セカンドライフの片桐実央代表からシニア起業のポイントを聞いた。

 片桐さんはシニア起業の相談を多く受けてきたが、若い世代が「これがやりたい」と決意して起業するのに対し、50代、60代の起業は、いろいろな選択肢の1つだという。再雇用や再就職と起業とをてんびんにかけて考える人が多いそうだ。

 そのシニア起業には「大きく分けて2つの入り口がある」(片桐さん)。1つめは「できることから仕事を見つけること」。前職や得意分野、趣味で培った知識やスキルを生かす。あるいは、これまで築いてきたネットワークを対象にビジネスを考えるということだ。「けれど、『自分には何のスキルも強みもない』と言う人も多いのです。そういう人には2つめの入り口があります」

 それは「やりたいことから仕事を見つけること」だ。知識やこだわりのあるものを商品として売ったり、サービスとして提供したりする。また、場所や情報を提供して人と人をつなぐ仕事やフランチャイズ、事業譲渡など既存の仕組みを利用する方法も選択肢に入るという。

 講話後、かながわビジネスプランコンテストで優秀賞を獲得した海老名要一さん(65)が自らの起業スクール受講の感想を話した。

 「やってみたいことがあったのでスクールに通い、頭の整理をして、ローリスクな事業計画書を立てることができました。起業活動をしているというと周りからいろいろな相談を受けるようになりましたね」。海老名さんにとって起業準備は楽しい体験だったようだ。(取材・構成 藤木俊明)

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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