夕刊フジ×銀座セカンドライフ 共同企画

【定年起業への挑戦 実践編】「民泊」で異文化交流を楽しみつつ収入も

更新日:2019.06.06

民泊サービス大手エアビーアンドビーではシニア世代のホストが活躍していると以前紹介したが、実際に東京都目黒区で部屋を提供している瀧澤慶太郎さん(67)に話を聞いた。瀧澤さんは大手電機メーカーを経て社団法人に勤務し、退職後エアビーアンドビーに登録した。瀧澤さんはメーカー時代、欧米に赴任し、海外に行く機会も多かったという。
 「現地の人たちには本当にお世話になりました。今度は若い世代の人をお迎えし、日本の文化を伝えたいと思いまして」(瀧澤さん)
 単なる収益目的ではなく、異文化交流を楽しみたいという気持ちが大きかったという。瀧澤さんの物件に泊まる人は、ほとんどが欧米人だが、たまに海外駐在の日本人や国際結婚した人が子連れで里帰りして家族での滞在に利用することもあるらしい。「ホテルだとツインとかダブルが多いですよね。家族連れで過ごせるこういう場所を探す人も多いようです」
 約50平方メートルの部屋に、風呂、キッチンはもちろんドラム式洗濯機や炊飯器、食器などがそろっていて、家族でしばらく滞在することが十分に可能そうだ(まだまだ日本には少ないコンドミニアム・スタイル)。
 そもそも、この場所は賃貸に出していたが、息子さんの意見で民泊に切り替えたという。「この近くで息子もエアビーアンドビーをやっていたときは私が面倒をみていました」。親子間のコミュニケーションに役立ったかもと瀧澤さんは笑う。
瀧澤さんの物件は駅近の恵まれたロケーションだが、ロケーションがすべてではないという。駅から遠くても人気の物件はある。「川の土手をジョギングするのが気持ちいい」「ホストとの食事が楽しい」などの強みを考えるといいと話す。
 空き部屋を生かして異文化交流を楽しみ、さらに収入も得たい定年世代は民泊を検討してみよう。(取材・構成 藤木俊明)

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

現在の利用会員数

16,872

調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
インターネット・アンケート調査

無料メールマガジン

キャンペーン情報や、助成金情報、交流会・セミナー等、起業家にとって役立つ情報を発信しています。

メールマガジンの詳細