夕刊フジ×銀座セカンドライフ 共同企画

【定年起業への挑戦 実践編】仕事を継続させる秘訣は「ネットワークづくり」

更新日:2019.08.29

 還暦を過ぎてもクリエーティブの現場で活躍を続ける武蔵浩太さん(仮名)。武蔵さんは40代半ばでフリーランスに身を転じ、以来多少の増減はあるものの、61歳になる今まで安定的に仕事を請けている。仕事を継続させる秘訣(ひけつ)は何なのか?

 「ネットワークづくりが大切ですね。いざというときに相談できる仲間をたくさん持っておくことです。また、受注した仕事の納期は絶対に守ること。仲間に発注した場合はその支払いも絶対に守ることです。当たり前のことですけどね」(武蔵さん)

 つまり、約束を守ることにつきるということだ。取引先から支払いが遅れたときも、武蔵さんは仲間への支払いは必ず守る。「そこで苦労したこともありました」と笑う。

 痛い経験もした武蔵さんは、受注額が50万円を超える依頼については必ず契約書か業務請負依頼書を交わすようにしているという。やはり、お金にまつわることはしっかり書類で確認しておくということだ。

 その他に苦労したことを聞くと、「前職の会社は円満退社で、仕事を渡してくれるという約束をしてもらえましたが、それはあまり守られませんでした」と話す。

 そんな武蔵さんには強みがあった。奥さんがグラフィックデザイナーで、セットで仕事を受注できたことだ。独立以来夫婦で実績を積み重ねてきた。さらに武蔵さんの娘さんも、大学でデザインを学んでいるという。

 「社会で少し経験を積んだ後、10年後ぐらいに私の仕事を継いでくれたらうれしいのですが」

 フリーランスで働くことには厳しさも多いが、こうして家族で仕事を共有でき、継承してもらえるなら、充実感もひとしおだろう。(取材 構成 藤木俊明)

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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16,821

調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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