更新日:2019.10.03
本連載では、会社の仕事で身につけたスキルを生かし、社会貢献やボランティアをするプロボノ活動が定年後にも役立つ事例を紹介してきた。しかし、上司にプロボノに参加したい旨を申請するとネガティブな反応をする会社も少なくない。
その一方、会社を挙げてプロボノへの参加を推奨している企業もある。日本電気株式会社(NEC)は2010年に国内企業で最初にプロボノを導入した。NECコーポレートコミュニケーション本部エンゲージメント推進室石川紀子さんに話を聞く。
「弊社は社会価値創造型企業として先進のICT(情報通信技術)で地域や社会の課題を解決することをメインミッションとしています。会社としても社会感度の高い人材を育成するために社員のプロボノ参加を推奨しています」
この1年石川さんはNECグループ全体のプロボノ推進担当として奔走し、参加・関与する社員を大きく増やせたと話す。
そんな石川さん自身も静岡県掛川市の伝統工芸品である葛布(かっぷ)振興事業にプロボノとして参加。11月23日には市民や行政とともに大きなイベントを予定する。
石川さんは、数年後に定年を控える社員が「プロボノを通じて仕事で培ったスキルや経験が、定年後地域や社会のために生かせることに気づいた」と話したことが印象に残ったと言う。
「ベテラン社員にこそプロボノ参加をおすすめしたいです。会社と違う環境で知見が広がったり新しい人脈ができたりして、それが本業にも生きると思います。プロボノに参加したシニア世代の方が生き生きと会社に帰ってくるのを見るとうれしいです」
定年後も見据えて社外活動に参加したい。(取材 構成 藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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