夕刊フジ×銀座セカンドライフ 共同企画

【定年起業への挑戦 実践編】クラウド型会計ソフトのススメ

更新日:2019.12.26

 年末のこの時期、来年以降のことを考える読者も多いだろう。定年を迎える読者、または定年が近い読者には、今後の働き方を決めたい時期だ。もし起業が選択肢にあるなら、「1人で個人事業主としてやっていきたい」あるいは「合同会社を立ち上げスモールスタートしたい」などと考える人も多いのではないか。本連載で取り上げたような起業スクールに参加し、事業内容の検討を進めている人もいるだろう。

 しかし、多くのシニア起業志望者の頭から抜け落ちているのが「経理事務をどうするのか」ということだ。

 個人事業主であろうと、小規模法人であろうと税金の申告は必須だ。

 経理事務は専門家にまかせるという人も多い。作業をアウトソーシングして、営業に専念したいという意見もあながち的外れとはいえないが、コストがかかる上、自分の会社の数字を把握するために、やはり日常の経理業務は起業家自身でやるべきだという声もある。数字もわからずに経営していくのはあまりに危なっかしい。

 現実的な選択肢としてはパッケージ型の会計ソフトを購入することになる。しかし多種多様なソフトがあり何を選べばいいのか迷うだろう。高価格・高機能な会計ソフトを買って持て余し、結局使えなかったということでは笑えない。

 現在、スモールスタートを考えるシニア起業家にとって現実的な選択のひとつが「クラウド型会計ソフト」だ。パソコンとネットさえあればすぐ始められる。その代表的サービスのひとつ「freee(フリー)」を提供するフリー株式会社個人事業部大杉雛子さん(23)に聞くと、freeeはシニア起業家など小規模事業者に向いたクラウド型会計ソフトだと話す。果たしてシニアが使いこなせるものなのか? 次回紹介したい。(取材・構成 藤木俊明)

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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