更新日:2020.01.09
小さな法人や個人事業主として起業するときにも経理事務は必須であり、起業家自身で自社の数字を把握・管理すべきだろう。前回はコストをかけずに経理事務を行っていく方法として「クラウド型会計ソフト」を紹介した。ネットとパソコンがあればすぐはじめられる。無料で登録でき、一定期間使ってみて自分に向いていそうなら、その後月々定額料金を支払って、業務に使えばいい。しかし、シニア世代にはやはりハードルが高いのではないか?
クラウド型会計ソフトfreee(フリー)を提供するフリー株式会社個人事業部大杉雛子さん(23)は「弊社のソフトの場合、画面の指示に従って、伝票の数字を入力していくだけで、操作は難しくないですし、専門知識も必要ありません」と話す。
スマートフォンのアプリもあり、領収書などを撮影するだけで、そのまま入力できるとのことだ。そして、いつでも残高試算表などの印刷ができ、データをエクセルなどで持ち出して税理士に渡せばよいとのことだ。また、freeeの場合、税理士と共有して使うことも可能なので、税理士もアドバイスがしやすいという。
freeeに限らず、クラウド型会計ソフトの大きな特長は、法改正がある度に自動で機能を改良してくれることだ。また、万一のデータ消失に備えてバックアップをとる必要もない。ネットがつながっていればどこでも作業できる。
大杉さんは、シニア起業をめざす人には「開業freee」というサービスもおすすめだと言う。無料で使えるもので、開業に必要な事項を指示に従って入力していくだけで必要書類がそろう。
クラウド型会計ソフトは、聞く限りそんなに敷居の高いものではなさそうだ。しかも、起業前から活用できるものもあるのだ。活用したい。(取材・構成 藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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