更新日:2020.02.27
東京・千代田区三番町、皇居に近い静かな街角にある耀(よう)画廊。画廊主の富田光明(みつあき)さん(75)は、大学で英国文学を教えてきた。英国の詩歌と絵画を結びつけた論文を書き、英国に渡航を重ねるうちに、絵画そのものに魅力を感じるようになり、絵画の購入を始めた。
富田さんは67歳で定年を迎えることになり、退職を機に、何か社会に役立つことをしていきたいと考えた。好きな絵に携わりたい。教員時代に築いた人的ネットワークも生かしたいと考え、若い画家たちの応援のために画廊を開くことにしたという。
富田さんは定年退職の半年前から準備を始め、2012年、東京・九段の一角に耀画廊を開いた。決意をしてから、いろいろな人の支援を受け、ある種の他力本願も大事だと感じたそうだ。その後現在の場所に移転したのだが、取材中にも、絵を好きな客がひっきりなしに訪れてくる。年配のグループや若い女性などさまざまで、初訪問の客も多いという。
富田さんに財政事情を聞くと「赤字続きです」と苦笑いする。若い画家を育てたいという意志は、画廊開設時から変わらず、ある種のボランティア精神だとのことだ。
そして何より、若い才能の交流が楽しいという。富田さんが英国の詩を翻訳したものをモチーフに、若い画家に絵を描いてもらった作品集もある。
「趣味を生かせて、社会に貢献できているという実感があれば、多少つらくても乗り越えられるものですよ」やはり、好きなことをやれているという充実感は大きいようだ。
富田さんは「好きなことでなければ続かないでしょう。最後にプラスマイナスゼロになればいいと思っています」と笑った。体が続く限りはやりたいと語る。(取材・構成 藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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