更新日:2020.03.26
定年後、自分が考えた商品を販売してみたいと考える人は多いだろう。しかし、その商品には市場からのニーズが本当にあるのかを調べてみることが必要だ。例えば知り合いに声をかけて、商品について意見を聞いてみる。しかし、この方法ではなかなか本当のことを言ってもらえない。また、数人程度聞いただけで、市場ニーズがわかるというものではない。
何となくの見込みで商品を作り、売れなくて在庫の山になった場合、取り返しがつけかないことになる。大きな企業であれば予算をかけて市場調査が可能だ。しかし、個人で商品開発を行う場合、そんな予算はない。そこで利用したいのがクラウドファンディング(CF)だ。
CFは、大ざっぱに言うと自分が事業化したい商品やサービスのアイデアとそれにかける思いをCF事業者のホームページを通じて語り、不特定多数の人に資金面での応援を広くお願いするものだ。資金が集まったら、支援者に商品やサービスを手厚くお返しすることになる。資金が集まらずに不成功でも大きなリスクはない。
また、CFは資金集めだけが目的ではなく、市場調査にも役立つといわれる。CFセミナー講師を務める銀座セカンドライフ代表取締役片桐実央さんは「新しい製品やサービスを展開する方は、見込み客を獲得のためにおすすめです」と話す。
CFを開始して、自分の事業にどれだけ応援が集まるかでニーズを計ることができると言う。応援が多く集まるのなら、その事業アイデアは有望と判断し、集まった資金を元に事業化すれば良いし、応援が少なければ見切りもつけやすい。
「かなりアイデアが固まっているのならCF事業者に問い合わせてみたらいいですし、そこまで固まっていないときは自分が考えた事業に近い成功例がないか、CF事業者のサイトで探すのもひとつです」(片桐さん)(取材・構成 藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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