更新日:2020.04.23
前回は助成金について基本的なことをリポートしたが、今回は現在エントリー受け付け中の、東京都中小企業振興公社(以下、公社)の助成制度「令和2年度商店街起業・承継支援事業」を紹介したい。
定年起業に挑戦したい読者の中には、自分のお店を持ちたい人もいるだろう。ただし実店舗を持つにはまとまった費用がかかる。そこで、要件が当てはまるようなら、このような公的な助成金を検討したい。
要件には「都内商店街に、起業・開業予定者が新規に実店舗を開設する場合」というものがある。例えばネットショップの運営を考えていたが、思い切って実店舗と同時に展開したいとか、貸しスタジオでダンスレッスンを開講していたが本格的に自分の店舗で展開したいなどという場合に好適だ。
助成される金額は3種類ある。(1)事務所整備費として最大250万円(助成率3分の2)。(2)実務研修受講費として最大6万円(助成率3分の2)。(3)店舗賃借料として1年目は月15万円、2年目は月12万円(助成率いずれも3分の2)。融資ではない。助成される金額だ。
ただし、申請時に注意したいことがある。まず開業予定店舗が決まっていること。そして助成金交付決定日以降の出店であることだ。また、出店する商店街から出店の承諾を受けることも必要だ。実務研修を過去3年以内に受講していることも条件とされる。 申請できる業種も定められているが、これは比較的幅広く設定されているので心配なさそうだ。
4月10日より30日までホームページでのエントリーが必要で、5月11日から15日までが申請書類提出期間とされている。助成内容については魅力的だが、前記の条件など詳しいことは公社のホームページの応募要項をよく読み、不明点は問い合わせてみたい。 (取材・構成 藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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