更新日:2020.06.25
新型コロナウイルスはわが国の経済状況に大きな爪痕を残した。むろんまだ終息したわけではなく、第二波が起これば、また経済活動が収縮する可能性もある。コロナと付き合いながら生活していくしかない。
この時期に起業を検討している人たちにも影響はあるのだろうか? シニア起業の専門家であり、毎日のようにシニア世代から起業相談を受けている銀座セカンドライフ株式会社代表取締役片桐実央さんにお話を聞いた。
「コロナの影響で創業時期を先延ばししたり、海外進出計画を断念したりする方もいます。でも相談者が減っているという実感はありません」(片桐さん)そんな定年起業に挑戦する人が、コロナ後の時代に身につけておくべきスキルは何だろうか?「何と言ってもITスキルです。メールはもちろん、今後は動画制作やオンラインでの打ち合わせなどに、一定のITスキルは必須です」
IT機器などへの投資もある程度必要で、IT導入補助金も検討すべきとのことだ。給付金や補助金についてはよく研究しておきたい。片桐さんはスタートアップ企業支援一時金(横浜市)、小規模事業者臨時給付金(川崎市)など小規模事業者を支援する制度があると続けた。
「そうはいっても、みなさん資金繰りは心配なはず。固定費を抑えるのに、たとえばレンタルオフィスの活用を検討してはどうでしょう」やはり固定費の支出には慎重であるべきだろう。最後に先が読めないコロナ後の時代に定年起業に挑戦する人たちへのメッセージをいただいた。
「リスクをあまりとらず、小さな決断を繰り返した方が良いと思います」(取材・構成 藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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