夕刊フジ×銀座セカンドライフ 共同企画

【定年起業への挑戦 実践編】フリーランスでコロナ後を生きるキーワード

更新日:2020.07.09

 定年後、フリーランスの事業者として仕事を続けていくことを検討する読者も多いだろう。しかしコロナ禍で、ダメージを受けたフリーランスも多いと推察される。一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会(代表理事・平田麻莉)が発表した「フリーランス白書2020」によると、新型コロナウイルス感染拡大によって業務に影響があったと答えるフリーランスは87・3%に達するという。その内訳として最も多いのが「取引先の業務自粛による取引停止」(53・9%)だ。

 しかし、同白書では「コロナ禍でも影響がなかった」というフリーランスの声も紹介されている。まず「収入が変わらなかった」もしくは「(収入が)増えた」人の職種は、多い順にエンジニア・技術開発系、コンサルティング系、企画系のようだ。

 さらに、同白書ではコロナ禍も収入が変わらなかった、増えたフリーランスにインタビューを行った結果、2つのキーワードを上げている。

 1つは「仕事の複線化」だ。1社に依存せず意識的に複数案件を並行して受ける、また複数の業界にまたがって仕事をしているなどの特徴があるという。また、仕事獲得ルートもクラウドソーシングとリアルな人とのつながり(前職の仕事先や同僚など)など同時並行で持つようにしているという声があったという。

同白書が上げるもう1つのキーワードが「仕事のオンライン化」だ。コロナショック前からテレワーク、モバイルワーク中心のワークスタイルだった人は今回のような事態にも対応しやすかったようだ。

 定年起業検討中の読者にも「複線化」「オンライン化」というキーワードは参考になるだろう。

(取材・構成 藤木俊明)

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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