更新日:2020.08.20
東京・台東区の蔵前で、珈琲焙煎所「焙煎処 縁(えん)の木」を営む白羽玲子(しらは・れいこ)さん(49)。障害を持つ自身の子供のため、将来自分たちでできる仕事を残してあげたいという思いから、6年前、出版社を辞めて地元に店を開いた。取材時にも、なじみのお客さんが立ち寄り、福祉作業所からのクッキーなどが運ばれてくる。下町の色濃いこの地域に溶け込んでいるようだ。
定年後は自分のお店を持ち、好きなものを売っていきたいと考える読者に向けて白羽さんに話を聞いた。
会社員から経営者になって、最初の1年でお金に関する考え方が大きく変わったと言う。
「ゴミ袋1枚買うのにもお金が出ていくんですよ。また家賃など毎月の固定費が大きいです」(白羽さん)
理想を追って大きな投資をするのは危険、スモールスタートがいいのではないかと話す。
「身の丈の範囲で始めたらどうでしょう。まずは副業でスタートするとか」
バリュープロポジション(顧客が望む自社ならでは価値)を考えることも大切と続ける。
白羽さんの店にはご自慢の珈琲焙煎機があり、それが強みだと思っていたら、「同じ焙煎機がある店とは差別化できない」ことに気づいた。「自分の事業にどんな付加価値があるのか」と悩み検討したところ、白羽さん自身の人脈が大きな価値を持っていたことにたどり着いたと言う。
「つまり買ってくれる人がどれだけいるのかということが大事なんです」
手堅く経営してきた「縁の木」に、新型コロナウイルスの感染拡大という大きな試練が訪れる。次回はコロナ禍の中でどのようなかじ取りをしているのかを聞く。(取材・構成 藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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