夕刊フジ×銀座セカンドライフ 共同企画

【定年起業への挑戦 実践編】小さな起業でも顧問税理士を探そう

更新日:2020.10.29

 定年起業に挑戦しようという読者には耳の痛い話かもしれないが、事業を始めたらそれに関わる納税は義務だ。自分1人で小さく創業した場合も、もちろん例外ではない。

 『税務署は見ている。』などの著書で知られる元国税調査官税理士・産業カウンセラー・健康経営アドバイザーの飯田真弓さん(56)は、現状国税当局は、無申告者の摘発に力を入れていると話す。ある日突然、税務署から税務調査の知らせが来て、あわてて税理士を探す事業者もいるとのことだ。

 飯田さんは、ネットでは税に関する抜け道情報のようなものも流布しているが、おかしなものも見られると続ける。やはり創業当初から税理士の指導を受けた方がいい。しかし、どうやって顧問税理士を探せばいいのか。

 「例えば、創業した地域の法人会などに加入して、税務の勉強会に参加し、税の知識を学びながら、信頼できそうな税理士を見つけるようにしたらどうでしょう」(飯田さん)

 税理士とは長くパートナーシップを組むのだから、相性も大切。やはり直接会ってやり取りし、人柄に触れることも必要だ。

 創業時には何かと物入りだ。税理士との顧問契約が負担に感じられるかもしれない。そんな場合、決算時だけ指導してもらうなどの顧問契約を結ぶ方法もある。ただし、注意すべき点がある。

 「顧問契約を結ぶときは、税務調査時の立ち会い費用を決め、それを記載した契約書を残しておくべきです」

 それがあいまいだと、税理士ともめることもあるという。正しく記帳し、申告していれば税務調査を恐れることはないと飯田さんは話す。適切に税理士の指導を受け、後顧の憂いなく売り上げを作ることに力を割きたい。(取材・構成 藤木俊明)

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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