更新日:2020.11.12
定年、その前の役職定年が近づくミドルシニア世代読者には、新たな活躍の場を探そうとする人も多いだろう。しかし企業はコロナ禍で大きなダメージを受け、その採用環境はきびしい。
以前、お話を伺った転職支援のプロ人事コンサルタント、天笠淳さん(53)は、「まったく凍り付いています」と話す。新しい活躍の場を得るために、ミドルシニア層の会社員はどんな準備をしておくべきなのか。「これからは会社員も自分のメディアを持つべきです」(天笠さん)
たとえば、ユーチューバーとして、自分の動画チャンネルを開く会社員が増えているという。アフィリエイト広告目的ではなくて、自身の市場価値を高めるために、ビジネス知識などを披露するのだ。天笠さんはできたら実名で、顔出しで行う方がいいと言う。動画やオンライン配信に関するスキルも身につく。「ユーチューバーもいいですが、独自ドメインでのオウンドメディアを持つといいでしょう」
無料ブログなどでは検索経由でたどりついてもらえない。検索されやすいように、自身の名前やスキルなどをわかりやすく紹介するウェブサイトを持つわけだ。なかなかそこまではできないという人には、自身のやりたいこと、スキルに関わる一般社団法人などに所属し、その名刺を持つことから始めればいいと天笠さんは言う。
「会社以外の2枚目の名刺を持ち、“実は得意なことがありましてこのような名刺も持っています”と相手に伝えるようにします」
そうしたことの積み重ねで引き合いが生まれる。自分の価値を発信する手段を、自身で持つ必要があるということだ。(取材・構成 藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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