更新日:2020.11.19
定年後の起業においては、固定費をできる限り抑えたい。その固定費の多くを占めるのが事務所家賃とその運営費だ。本連載でも、新たに事務所を借りるよりコストが抑えられる、レンタルオフィス活用を紹介してきた。
しかしウィズコロナ時代において、出社する場所じたい不要ではないかと考える人もいるだろう。そんな人には、レンタルオフィスよりさらにコストが低いバーチャルオフィスを紹介したい。
一般的にバーチャルオフィスは事務所住所として利用可能で、法人としての本店登記できる住所を提供するサービスだ。
バーチャルオフィスのサービスを実際に提供している銀座セカンドライフ株式会社に話を聞くと、同社のバーチャルオフィスプランは月額3800円(税別)で、初期費用は不要とのことだ。
前述の本店登記や事務所住所としての利用はもちろん、郵便物や宅配物の受け取りも代行してくれる。取引先が住所を頼りに訪れてきたような場合も、常駐スタッフが対応してくれるという。オプションとして、郵便物の転送、電話の転送も可能だ。
自宅を法人の本店として登記すればいいのではないかと思う人もいるだろう。もちろんそれでも問題ないが、そうすると自宅住所が公開情報になってしまう。法人にはすべて法人番号が振り当てられ、本店住所は国税庁のホームページで世界中に公開される。
信用力を高めるために、会社の住所はそれなりの場所にしたいと考える人にもバーチャルオフィスは向いている。仕事場は自宅としても、法人としての拠点は都心のバーチャルオフィスに置くのが1つの方法だ。売り上げが安定したら、次のステップに進みたい。(取材・構成 藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
|
|
『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
|
『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
|
調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
インターネット・アンケート調査