夕刊フジ×銀座セカンドライフ 共同企画

【定年起業への挑戦 実践編】奈良県三宅町の複業人材採用「サービス向上に期待」

更新日:2021.01.08

 コロナ禍以降、都市部を離れて生活したいという声が増えている。本連載では、地方に移住しての働き方を紹介してきた。しかし地方で地域に貢献したくても、現在の仕事を辞めてまで踏み出せない人が多いのではないか。そこで注目されるのが、複業として地方で働くという選択肢だ。

 複業マッチングプラットフォームを展開する株式会社Another WORKS(東京都渋谷区)は、奈良県三宅町と民間で活躍する複業人材登用によるまちづくり包括連携協定を締結し、10月19日より「DXアドバイザー」「人事・採用戦略アドバイザー」「広報戦略アドバイザー」の複業人材の募集を開始した。

 三宅町では、町の予算が限られる中、優秀な複業人材を町内へ誘致することで、住民サービスの向上や現職員への教育などへの効果を期待する。約100人の応募者の中から、7人の複業人材の採用が決まり、12月8日にオンライン任命式が行われた。

 三宅町の森田浩司町長は、今回の複業人材募集は来年3月までの実証実験という位置づけだが、効果検証を行った上で再募集も視野に入れていると意気込みを示した。また、Another WORKS代表取締役大林尚朝(なおとも)さんは、複業人材活用を新しい地方創生のロールモデルにしたいと語った。

 任命式が終わり、大林さんに同社の複業マッチングプラットフォームで、ミドルシニア世代は活躍できるかと伺うと、コンサルティングや人事、広報、営業などキャリアを生かせる仕事では、実際に活躍しているミドルシニア人材は多いと話した。

 地方で働くにも、別の仕事に従事するにも、まずは複業でリスク低く始めるのがよさそうだ。(取材・構成 藤木俊明)

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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