更新日:2021.02.04
昨年11月、日本政策金融公庫総合研究所が発表した「2020年度新規開業実態調査」には、開業まもない事業者の実態が示されている。
新型コロナウイルスの影響はどうであったか。同調査によると、マイナスの影響を受けたと回答した開業者は、調査時点で約80%に上る。その中でも影響が大きかったのは「飲食店・宿泊業」(97・4%)、「教育・学習支援業」(94・7%)、「運輸業」(92・7%)だとしている。
どれも社会や生活に必要な業種ではあるが、これらの事業で開業する際には、コロナ禍の終息が見通しづらい現在、工夫が求められるだろう。
では、新規に事業を開始した開業者たちは、新型コロナウイルスの発生を受け、何か新しい仕組みや働き方を導入したのか。同調査では「リモート会議」(16・0%)、「在宅勤務(テレワーク)」(13・7%)、「インターネット上での営業・販売」(11・6%)という答えが続く。やはりオンラインに活路を求めたようだ。
しかし、飲食店・宿泊業や運輸業はIT導入による効率化を図ることはできても、全てオンライン化するのは難しい事業だ。開業には相当の覚悟と準備が必要だろう。
今後ワクチンが行きわたり、コロナ禍の終息が見えてきたならば、これらの業種は活況を取り戻す可能性も高い。事業開始のタイミングをどう見定めるかが大きなポイントになりそうだ。
あえてネガティブな数字を取り上げたが、開業まもなくコロナ禍に見舞われた中でも、開業者の満足度は高い。約7割が満足しているようだ。とくに約8割の新規開業者が「仕事のやりがい」について満足と答えていることに注目したい。(取材・構成 藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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