更新日:2013.12.17
五味正巳さん(60)は大学卒業後ずっと、建設関連業者を相手とする家業の金物屋さんを経営してきました。しかし、構造計算書偽造問題で建築確認申請の厳格化が行われ、さらにリーマン・ショックも追い打ちをかけて、厳しい時代を迎えます。
「夜も眠れないほど大変な思いをしました。そこで、一念発起してマーケティングを勉強しようと考えたのです。四苦八苦しましたが、店への集客は増え、飛躍的に業績が伸びました」(五味さん)
ところが、ここで新たな問題が持ち上がります。両親の介護です。業績は改善したものの、しょっちゅう店を空けるわけにはいかず、介護をしながら店を経営することは無理だと判断しました。
五味さんは店を閉める決意を固め、「集客請負人 ごみまさみ(http://ameblo.jp/gomimasami/)」としてリスタートすることにしました。まずは「治療院の集客」という分野に絞って展開しようと考えたのです。
「街中では治療院をよく見かけます。実際、向こう三軒両隣、あるいは同じビルの中が治療院だらけというほど厳しい競争になっています。そのため、東京では月に2-3人しかお客が来ないという治療院もあります。そこで自分が金物屋で成功させたノウハウを伝えようと、ニュースレターを作り、あるエリアで配布したら、80枚中5件の問い合わせがきました。これに手応えを感じ、ブログやフェイスブックなどで情報発信をしています」
今後、両親の介護という問題に直面する読者の方も多いでしょう。実はわたし(片桐)も、祖母の介護が起業の大きなきっかけでした。自分の時間を自由に使って働ける人というのは、実は一握りだと思います。「でも、それを人のせいにしてはいけませんね。たとえ時間が限られていても、自分の力を最高の状態で出せるように私は考えています」(五味さん)
五味さんは今後、ダイレクト・レスポンス・マーケティングのコピーライティングも手がけたいと語っています。 (取材・構成 藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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