更新日:2013.08.20
印刷会社の営業部長として活躍していた畑迫勉さん(56)は、デジタル分野への取り組みを強化すべきだと考え、デジタルパンフレットの制作などの事業を行いたいと会社に進言しました。しかし、うまく進まず、技術的なことに詳しい部下と独立を決意しました。
そうして立ち上げたのが株式会社デジタルキッス(http://digitalkiss.jp/)です。
「最初は自分のやりたいことを思う存分やってみたいという気持ちだったのですが、起業が現実的になると、本当にやっていけるのかどうかの不安との戦いでしたね」(畑迫さん)
シニア起業をサポートする「銀座セカンドライフ」(http://ginzasecondlife.co.jp/、(電)03・3545・1765)の会員になった畑迫さんは、同社代表の片桐実央さんと事業計画を詰めました。
片桐さんは「固定費負担が重くなるので、なるべく人は雇用しないほうがいいのでは」とアドバイスしましたが、畑迫さんは元部下に技術的な部分を担当してもらい、自分は営業に回ることを考えていました。そこで、雇用助成金を受けて当座の負担を軽くしようと決定しました。その手続きは片桐さんが全面的にサポートしました。
新会社は畑迫さんの予想通り厳しい船出となりました。しかし、畑迫さんはこれまで営業経験を生かし、毎日5-6件の飛び込み営業を続けました。その結果、次第に定期的な仕事も請けられるようになってきました。とくに最近は、動画配信のニーズが高いことを知り、事業内容もライブストリーミングなどの動画配信にシフトしました。しかし、まだ整備すべき課題があったのです。
「畑迫さんのようなお仕事にはきちんとした契約書が必要です、とアドバイスしました」(片桐さん)
筆者(藤木)も仕事としてデジタルコンテンツの制作を行っていますが、デジタルの仕事は契約があいまいなことが多く、トラブルになることが少なくありません。片桐さんのアドバイスはポイントをついています。片桐さんによると、契約書面の作成などのサポートはすべて銀座セカンドライフが代行したそうです。
事業が軌道に乗り始めた畑迫さんは、現在の心境を次のように語っています。
「正直、起業してよかったと思えるかどうか、まだ分からないです。これから、というところですね。それでもあえて言わせてもらえば、やりたい時がやる時だと思います。(シニア企業は)夢がある限り、年齢なんて関係ないと思います」
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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