夕刊フジ×銀座セカンドライフ 共同企画

夢の地で経営者の苦悩を解消したい 東京で第2創業を決意

更新日:2013.10.29

シニア起業のために、何か資格を取っておきたいと考えている人も多いでしょう。しかし、資格を取得しても、すぐそれでやっていけるかというと、なかなか甘くはありません。すでに同業者が多数いるうえ、商売に厳しい企業の経営者から、資格者というだけでお金をいただくのは簡単なことではないのです。

昨年10月に、私(片桐)が代表をつとめる銀座セカンドライフの会員になっていただいた服部光雄さん(53)を紹介します。服部さんは、もともとの地盤だった滋賀から東京に活動の軸を移すことを決意し、第2創業とも言えるコンサルティング会社「株式会社ユメタス」を昨年10月に設立した。

服部さんは1989(平成元)年、滋賀県で税理士として開業した。以来25年、地元の中小企業のサポートをされてきたのですが、3つのきっかけで、第2創業を決意したとのことです。

「1つめは、情報や人材の集まる首都圏で仕事をすることが夢だったことです。2つめは、IT技術の進歩によって税理士の仕事が変化してきたことです。従来のような記帳決算代行だけでは満足しない、研究熱心な経営者が増えてきたのです。そして3つめは、忙しさで心のバランスを失い、病気をしたことです。治療と並行して、経営理論・マーケティングのほか心理学などの教えを受けました。思い込みやこだわりを解消するにつれ、自分の病気も回復しました。私は病気を治すことはできませんが、中小企業の経営者のみなさんの苦悩は共有できます。社長の苦悩を解消する支援が使命と考えるようになりました」(服部さん)

服部さんは第2創業の場として東京を選び、当社の所在地である銀座に活動拠点を置いてコンサルを始めました。また、当社の起業家交流会の場も利用し、ネットワークを拡大しています。

「世間的な常識の呪縛、老舗のしがらみなどに苦しんでいる中小企業の経営者は多くいます。そうした方々の苦悩を解き放ち、自分らしく生き生きと経営できる状態になるようにお手伝いしたいのです」と服部さんは言います。

服部さんは現在、中小企業の経営者を対象に、消費税対策などのセミナーを開催し、講師としても幅広く活躍しています。 (取材・構成 藤木俊明)

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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