夕刊フジ×銀座セカンドライフ 共同企画

マネジメントメンター登録制度 互いの強み生かし息子と二人三脚

更新日:2013.09.24

企業に長く勤められてきた方は、豊富な実務経験や専門知識があります。人的ネットワークもお持ちです。そういった方向けに、経済産業省関東経済産業局が「マネジメントメンター登録制度」を設けています。同制度は、定年前後の専門家が「メンター」として、中小企業の経営課題解決を支援するための制度です。
今回ご紹介する古舘博義さん(64)は、このマネジメントメンターに打って付けの人でした。古舘さんはソニーに長年勤務され、家電、放送、通信、インターネットサービスの新規事業で、さまざまな経験を積まれた方です。
多忙で家族との会話もままならなかったそうですが、ソニーに在職中、早稲田大学の非常勤講師に派遣され学生たちと触れ合う機会を得ました。古舘さんは学生たちの自由な発想に驚き、自分にはない視点だと感じるようになったそうです。
そんななか、次男が流通販促の企画・制作に携わっていたことがきっかけで、互いの強みを生かし、一緒に会社をつくろうという話が持ち上がりました。当社(銀座セカンドライフ)を訪れた古舘さんは、私(片桐)と相談のうえ、経営コンサルタント会社の「株式会社イーズ・グループ」を立ち上げました。
起業後、私は古舘さんに前述の「マネジメントメンター制度」を紹介しました。古舘さんは早速登録し、企業の支援を開始。顧問契約も締結されました。
「日本にはユニークな技術、製品、サービスを開発している企業がたくさんあります。それらの企業の経営課題の解決やイノベーションをお手伝いするのは、やりがいがあります。また、会社の創業と経営を通じて息子との接点が増え、創造的なアイデアを出すのが楽しみになってきました」と古舘さんは話しています。
古舘さんはソニー在職中から邦楽などの作曲家や演奏家を支援され、現在では息子さんも協力されています。息子さんは流通販促の企画・制作に忙しい毎日ですが、お父さんとは同じ会社の仲間です。自分の子供と一緒に仕事をして、互いに啓発される-そんな定年起業も、とても素敵だと思います。(取材・構成 藤木俊明)

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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