更新日:2014.01.08
定年前後の方々に「自分のスキルの棚卸し」をすすめ、自分に合った起業スタイルを検討してもらう。それをサポートするのが、わたしたち銀座セカンドライフの仕事です。シニア起業では、これまで会社生活で培ってきたスキルやネットワークを最大限に生かすべきです。その方法をアドバイスしていますが、スキルの棚卸しに悩む方も少なくありません。
しかし、今回紹介する加瀬滋(かせ・しげる)さん(65)のシニア起業の道のりはまっすぐで、ぶれがなく、会社生活で得たものすべてを再構築してスタートしました。シニア起業のいいお手本かもしれません。
加瀬さんは新卒で外資系の大手コンピューターメーカーに入社し、生産管理、営業などのキャリアを積みました。英会話の教育も受け、国際調達部門の主任まで勤めました。ところが、そこに「パソコン」という大きな波がやってきます。
「30年前のことです。パソコンは家電になる、ということが叫ばれました。私もその波に乗って外資系のIT企業に移り、生産管理の職に就きました」(加瀬さん)
その後、外資系情報機器会社に移り、中国・武漢でのプロジェクトにも参画。波瀾万丈の時代を過ごします。
「私が今でも自信のあること、楽しいことは国際調達でしょうか。これまでの経験で培ったネットワークを生かして、日本で必要な部品を世界のいろいろな場所から取り寄せることができます」
2008年、加瀬さんは60歳でIPOテクノ株式会社(http://www.ipo-corp.com/)を設立しました。それは、加瀬さんのキャリアやネットワークをそのまま生かし、中小企業のIT案件を広く手伝う事業です。
「お金がどうというのではなくて、今までやってきたことをお返ししたい。そんな気持ちです。私は、仕事をしていないとダメなんですよ」
そういって加瀬さんは充実した笑顔を見せてくれました。(取材・構成 藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
|
|
『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
|
『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
|
調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
インターネット・アンケート調査