更新日:2014.07.14
川北晃右(こうすけ)さん(74)は、東京・銀座の「大常(だいつね)」という江戸時代から続く青果卸の5代目にあたります。大常は料亭、ホテル、レストランに野菜などを卸しています。川北さんは数年前、会社の主要業務を息子さんに引き継ぎ、働き続けた日々からいったん解放され、自分の時間ができました。
「しばらく遊んでいようと思ったんですよ。実際、2年ぐらい遊んでいたのですが、いやになっちゃって(笑)。やはり現場で働きたくなるんです」(川北さん)
そんな川北さんに刺激を与えたのが、以前この欄で紹介した奥さんの川北操さん。操さんがネイルサロンを開業し、生き生きと仕事している姿を見て、思うところがあったそうです。
実は川北さんは以前から、うどんが好きで食べ歩くのを楽しみにしていました。そこで川北さんは、うどん店を仕事にできないか、と考えるようになりました。しかし、うどん屋さんは、そこら中にあります。差別化して、特色を出さないといけません。
そこで思いついたのが、自分の一番得意な分野である「野菜」をメーンにすることでした。『八百屋がはじめた「うどん屋」』というコンセプトを考えついたのです。
「私は、野菜の目利きに関しては、いささか自信があります。今まで、それ一筋にやってきたわけですからね」
2010年2月、川北さんのお店「大常うどん」(http://daitsune.net/)はオープン。オープン記念で無料のチラシを500枚配り、『50人来ればいいな』と思っていたところ、450人のお客さんがやって来たそうです。
同店では、青果卸の眼で厳選した国産の野菜だけを使います。宣伝はせずに口コミだけ。現在も繁盛中で、わたし(片桐)もたまに食べに行きます。
わたしは常々、「定年起業では、今までの業界経験や人脈を生かし、差別化する戦略を考えるべき」と言っていますが、川北さんのうどん店は、まさにそのいいお手本だと思います。 (取材・構成:藤木俊明)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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