夕刊フジ×銀座セカンドライフ 共同企画

アーティストのマネジメントに夢を馳せ

更新日:2014.01.27

 本当にやりたいことを仕事にしたい、とシニア起業を真剣に検討されている方も少なくないでしょう。久保晴也さん(52)は会社員としてピアノの販売を行っていましたが、アーティストのマネジメントにかかわりたいという思いが強く、45歳で退職。アルバイトで生活を支えながら音楽事務所設立の準備を続けました。

 「わが国ではピアノという楽器がたいへん好まれていること、また、ピアノを演奏する場所が多いことから、ピアニストを中心としたアーティストの事務所を作りたいと考えたのです」(久保さん)

 しかし、久保さんは楽器の販売というノウハウは持っていたものの、音楽業界のノウハウはまた別もの。本で読んだ程度の知識ではやっていけないことを悟ります。そこで、インディーズの音楽事務所の協力を得て、アーティストのオーディションやレコーディング、プロモーションなどを実際に体験することにしました。

 その後、久保さんは弊社(銀座セカンドライフ)の会員になり、2011年4月に株式会社Jewel Box Music(jewelboxmusic.jp/)を立ち上げ、代表取締役に就任しました。

 「営業やオーディションを行うときなどには、法人でないと信用がないと考えたからです」と久保さんは言います。

 株式会社設立と資本金増資も弊社がお手伝いしました。起業する人からはよく「資本金をいくらにすればいいの?」という質問を受けます。基本的には、“開業資金+運転資金”と考えてください。また、土地や建物、自動車、機械などの現物出資も可能です。資金力や事業規模に見合った資本金の額を検討しましょう。

 久保さんは現在、女性ピアニスト「ぽろん」らのマネジメントを行い、CD制作やライブイベントの開催を精力的に行っています。

 「人に使われて仕事をしていた時に比べてプレッシャーや不安は大きいですが、仕事を成功させた時の満足感もまた大きいです」と久保さんは満足げです。 (取材・構成 藤木俊明)

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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