夕刊フジ×銀座セカンドライフ 共同企画

【定年起業への挑戦】異業種交流会でネットワーク拡大へ

更新日:2015.02.16

 沼田洋一さん(58)は、ずっと電力関連の仕事に従事し、退職したあと、家業の手伝いを経て、電力の自由化をビジネスチャンスと感じ取り、起業に踏み切ることにしました。

 2014年9月、自身が代表取締役として電力の小売り会社を立ち上げます。それが、新電力サービス株式会社(http://www.shindenryoku-sv.jp/)です。

 ご存じの人も多いでしょうが、現在、一定の電力を消費する企業、工場、学校などは、現在契約している電力会社と別の電気事業者(卸)と契約を結ぶことができ、電力料金を見直すことができるのです。

 「そういう情報は耳にしても、どうやって別の電気事業者との契約を検討したらいいのか、意外とわからないですよね。私の事業は、そういった卸の電気事業者の代理店として、希望する企業や学校などの電力料金の見直しを行うことです」

 そういった営業活動はどのようにやっているのでしょうか? 

 「BNI(Business Network International)という米国発の異業種交流会があるのですよ。この交流会はビジネス・リファーラル(会員同士で顧客を紹介し合うこと)を最大の目的とし、本気でビジネスを融通しあう場です。私はこれに参加して、ずいぶんネットワークを広げることができました」

 よくわかっている業界ではありますが、沼田さんにとっては初めての起業であり、厳しい現実に直面することも少なくないようです。

 「起業はリスクがあります。本音を言うなら、安定した身分で再雇用、再就職などができるのであれば、冒険することはないと思いますね」

 現在、沼田さんは銀座セカンドライフのアントレサロンで、近い世代の起業家と交流するのが楽しみだそうです。「やはり世代が近い人、同じような境遇にある人と話せると助かりますね。そこで話すのは、別に大企業に育てたいわけではない、ゆるく、何十年でも続けていきたいね、ということです」 (取材・構成:藤木俊明)

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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16,821

調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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