夕刊フジ×銀座セカンドライフ 共同企画

【定年起業への挑戦】橘重行さん 日本の環境「窓」から変える

更新日:2017.02.13

 橘重行(たちばな・しげゆき)さん(68)は大手建材メーカーに入社後、シンガポールに赴任。現地会社の設立に関わり、社長に就任しました。1992年に帰国しましたが、自由に采配できたシンガポール時代とは違って、日本では不自由さを感じることが多く、もんもんと過ごしていたそうです。

 「自分はもともと商売人の家の生まれです。定年までこんな風に過ごすなら自分で商売したい、と思ったのです」(橘さん)

 橘さんは、44歳の時に退社してシンガポールに戻り、不動産投資、高性能窓製造、オフィスインテリアの設計施工などの事業を始めました。

 その後、現地の建材メーカー時代の知り合いから相談を受け、2009年から「テクノフォルム バウテック ジャパン」の代表取締役となり、高断熱窓の開発と普及に努めています。

 「日本では窓の結露に悩む家庭が多いですよね。しかし、欧州ではほとんど結露はありません。なぜなら、日本基準より高性能の高断熱ガラス・サッシが使われているからです」

 橘さんは日本の窓の性能を国際基準並みに引き上げることにより、結露にとどまらず、ヒートショックやエネルギー問題など、さまざまな課題の解決に貢献できると言います。そのためには基準作りが不可欠で、行政への働きかけや啓発が必要と橘さんは考えました。そこで2015年に、一般社団法人「パッシブウィンドウジャパン」(https://www.facebook.com/pwj14/)を立ち上げ、代表理事に就任しました。

 「自分のやりたいことをやらないでどうする、ってことですよね」と語る橘さんらの活動により、行政サイドにも動きが見られるとのことです。 (取材・構成 藤木俊明)

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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16,821

調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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