夕刊フジ×銀座セカンドライフ 共同企画

【定年起業への挑戦】“本物の音”を届けるため音響機器を独自に研究

更新日:2015.03.16

 音楽マニアの方は、「いい音」をきびしく追求されますね。オーディオ機器に詳しい人も多いようです。わたし(片桐)も音楽が好きですが、その仕組み自体に詳しいわけではありません。しかし高橋公太さん(63歳)によると、現代のオーディオシステムには大きな欠陥があるということです。高橋さん自身も相当な音楽マニアで、高価なオーディオシステムでは、いい音で聞けるのだろうと考えていたのですが、放送局規格レベルのシステムのデモを聴きにいっても、どうも自分の思う「いい音」ではない。そこで、独自に研究をはじめたそうです。

 「今のオーディオシステムには大きな欠陥があることがわかりました。ニュートンの運動の第二法則を無視していることに気がついたのです。それを改善すれば、理想のいい音になるはずでDSP(デジタルシグナルプロセッサー)を駆使して何台も試作機を作ってきました(高橋さん)」

 高橋さんは、そもそも大手の機械メーカー子会社に勤務していましたが、自分でプログラムを書くことが好きで、それを仕事にしたいと30代で個人事業を始めました。そういう意味ではすでに起業を経験しているのですね。ちょうど、仕事にデジタルが本格的に組み入れられる時期で、ずいぶんな収入になったとのことです。

 「結婚して間もない頃なのに自分でやり始めたので、女房にはあきれられました。しかし、その後収入が2倍、3倍に増えましたから(笑)」

 現在、高橋さんは新人プログラマー向けの講師などを続けています。しかし、この、新しいオーディオシステムの技術を世に問いたくて、新たな起業準備をはじめました。高橋さんのオーディオシステムには大型のスピーカーが必要になるので、興味のあるメーカーさんと組みたいとのことです。

 「世の中の人たちに、本物のもっといい音を聞かせてあげたいという一心ですよ」 (取材・構成:藤木俊明)

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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