夕刊フジ×銀座セカンドライフ 共同企画

世界に和の文化を伝えたい 社会貢献型の事業を考えている人に向いた一般社団法人

更新日:2013.11.19

わたし(片桐)にシニア起業の相談をされる方の中には、日本の誇るべき「和の文化」を海外に広めたいという思いで起業される方が多くいらっしゃいます。今回紹介する和田政子さん(58)は、わたしが起業した時から応援していただいているのですが、まさに和文化の集大成のような女性です。小さなころから茶道に親しみ、現在では表千家台天目、小原流いけばな教授家元2級、全日本きものコンサルタント1級をはじめ、書道、ドライフラワーなど、さまざまな資格や実績を持っています。 和田さんの大きな転機は1997年、友人に招かれてフランスに渡り、パリの日仏文化センターで茶会のデモンストレーションを行ったことでした。それが現地で大きな評判を呼び、2002年まで定期的に渡仏し、パリのみならず、リール、ブーローニュなどでも、日本の茶道文化を披露することとなったのです。 「フランスでは、大手ブランド会社、大手自動車会社からも、日本の顧客にどう対応すればいいのか知りたいということで、和文化を伝えるセミナーの依頼がありました。社員の方には、お茶や生け花、折り紙などの講座に熱心に参加いただきました。現在では、リールやルマンなど各地の自治体や企業などの文化交流の場でも、日本文化紹介の機会をいただくようになりました」(和田さん) こうした経験を踏まえ、和田さんは海外への日本文化の発信をさらに強めたいと考えました。まずは任意団体「日本伝統文化国際交流協会」を立ち上げ、定期的に勉強会を開催しています。勉強会のテーマは、狂言、薩摩琵琶、相撲、長唄などさまざまです。また、同協会はフランス支局を開局し、フランスとのやり取りをより緊密にしています。 さらに活動しやすいように、和田さんは法人設立も計画しています。わたしが相談に乗っていますが、一般社団法人を念頭に置いています。通常の株式会社設立よりは費用がかかりません。ある程度の制限はありますが、社会貢献型の事業を考えている人に向いた法人形態でしょう。 「海外に向けてはもちろんですが、日本国内でも伝統文化に触れる機会が減り、日本のことを知らない日本人が増えています。私たちは事業を通じて、日本人一人一人が日本の伝統文化について語れるように活動していきたいと考えています」(和田さん) (取材・構成 藤木俊明)

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

現在の利用会員数

16,821

調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
インターネット・アンケート調査

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