更新日:2022.07.04
今回は、「女性の自立を応援していきたい」「自立したいと願う女性のメンターになりたい」と語る起業家の藤川絵里さん(39)をご紹介します。2児の母でもある藤川さんは2017年にBJP(東京・渋谷)を設立。最先端美容商材や国内で受賞歴のある業務用美容機器、海外メーカーの機器を厳選し取り扱う美容機器ディーラーです。
保育士として働いたのち、美容機器の会社に勤めながら並行してエステサロンを営み、美容業界に携わり15年になるそうです。エステサロン経営のきっかけは化粧品会社から「やってみないか」とお話をいただいたことと、美容学校に通ったことです。
その後、大きなケガをして技術職が難しくなってしまったため、それまでの経験を生かせる美容機器の会社に就職。講師業やマーケティング・営業など様々な経験を積んだのち、BJPの設立に至ります。当時の経験は起業後とても役に立ったと言います。
起業は不安を抱く方も多いと思いますが、藤川さんの場合は「やるしかない」という思いで動いていたので不安はなかったそうです。また、前職でお会いしていた顧客はご自身でサロンを営んでいる経営者の方が多く、経営者の目線で話される内容やその働き方が勉強になったほか、その方々との関係も維持しつつ起業することができ、人脈がある状態でのスタートを切ることができたのだそうです。
お客様が同じようにサロンをオープンされて、「利益がでて子供との時間をとることができた」というお話を聞くとやっててよかったとやりがいに感じているそうです。
女性の場合、出産や結婚などによって生活スタイルが決まっていく方が多いと思います。仕事ができなくなる状況もあるかもしれません。藤川さんは人生のステージが大きく変わるなかで、手に職をつけること、自立するための能力をつけることで選択肢が広がり強くなれると思いを持ち、起業に至ったそうです。
相談相手のご両親も事業を営んでいたため、起業へ後押しをしてもらったことで一歩踏み出すことができたと感じていたといいます。藤川さんは、先に行く人の一人として同じ想いの方の力になれたらとも考えたそうです。
事業が軌道に乗ったと感じた時を聞かれたら、安定した売り上げを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。藤川さんはライフスタイルとのバランスを考えた上で、自分のできる範囲が分かった時に感じたそうです。「事業の範囲はこれぐらいが調度良いと定まった」といいます。
今後の展開についてお聞きすると、今の仕事を自分のペースで続けつつ、働きたくてもなかなか働けないという女性の開業支援や、お子様がいる方の雇用等を思い描いているとのことでした。
起業を考えている方へのメッセージをお聞きしたところ、「今は起業しやすくなっているので、メンターを見つけ、できないことは誰かを頼りつつも勇気をもって一歩踏み出してほしい」とお話しいただきました。起業の成功の秘訣は生活とのバランスや目標設定、どこに重きを置くかを明確に決めることが大切なのだと改めて感じました。
(銀座セカンドライフ社長 片桐実央)
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
|
|
『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
|
『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
|
調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
インターネット・アンケート調査