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【片桐実央のゆる起業のススメ】小規模事業者が使える「持続化補助金」 販路開拓の経費が対象

更新日:2016.03.09

 和紙を使ったアクセサリーを手作りし、販売しようとしている女性(46)がいました。宣伝のためのチラシやホームページは、業者に依頼して見栄えのよいものを作りたいのですが、費用がかかります。今回は、こうした際に使える国の小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)についてお話しします。公募が始まったばかりですので、申請をお考えの方はさっそく準備を始めましょう。

 「小規模事業者」とあるように、この補助金は個人事業主や、常時雇用する従業員が5人以下の会社が優先的に採択されます。採択されれば、今年11月30日までにかかった、主に販路開拓のための経費が補助の対象になります。

 販路開拓のための経費とは、例えば、販促用のチラシ作成やポスティング▽雑誌やウェブサイトへの広告出稿▽展示会・見本市への出展▽商品パッケージのデザイン改良-など。原則としてこれらの経費の3分の2、50万円を上限に支給されます。補助金は融資と違って返済不要ですので、活用すると積極的な営業展開が可能になります。

 今回の持続化補助金の公募締め切りは、今年5月13日(当日消印有効)。申請書類はインターネットから入手できます。公募要領などの詳細は中小企業庁のサイト(www.chusho.meti.go.jp/keiei/shokibo/2016/160226shokibo.htm)で確認しましょう。自社で作成する申請書類は「経営計画書」と「補助事業計画書」。記載する内容としては主に、(1)現在どのような事業を行っているか(2)この補助金を活用し、どのように売り上げを得る予定か-の2点です。

 ただ、申請書類を書き上げても、すぐに郵送できないので注意が必要。まず最寄りの商工会、または商工会議所に申請書類を持参して、事業支援計画書という書類を作成してもらい、それを添付して都道府県の商工会連合会、または日本商工会議所に郵送する、という流れです。ですから、4月末までに地域の商工会や商工会議所を訪問できるよう、申請書類の準備は余裕を持って行いましょう。

 女性は3月中に申請書類を書き上げ、4月に入ったら最寄りの商工会議所に書類を持参する予定です。申請書を作成することが、自分の事業プランを見直す機会にもなり、よかったと喜んでいます。

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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