更新日:2016.05.18
定年を迎える前に会社を辞め、起業したい男性(59)がいます。コンサルティングを手がけたいのですが、ただ「コンサルタント」と名乗ると漠然としすぎていて、自分の専門分野が伝わりにくいため、肩書をどうすればよいかと相談を受けました。今回はコンサルタントの起業事例をご紹介します。
コンサルタント業は、実務経験や個人的に学んで培った知識をもとに、企業や個人の相談や助言、指導などを行う仕事です。それまでのキャリアを生かせるうえ、特別な設備や店舗、仕入れもほとんどいりません。また、コンサルタントを名乗ること自体には特別な資格もいらないので、コンサルタントとして起業する人は多く、競合は激しいです。肩書は「◯◯コンサルタント」と強みを生かせるものにするのがよいでしょう。
さて、コンサルタントは大きく分けて(1)業務別(2)業種別-の2種類があります。
まず(1)の例を挙げます。IT…主に中小企業のITシステムについて、技術的なサポートを含め、適切なアドバイスを行う。ブランディング…商品や企業のイメージを上げる戦略を提案。営業…営業手法やスキルの向上に必要なことを指南する。財務…財務体質を改善・強化するためのアドバイスを行う。人事労務…採用から賃金、人材育成、労務管理など人事全般にかかわる事項を指導する、など。
特定の業務分野の専門性を生かして行う仕事で、顧客の業種は問いません。2つ以上の専門分野がある人は「経営コンサルタント」という肩書にすることが多いようです。
次に(2)の例を挙げます。不動産…不動産所有者向けに管理や収益アップのためのアドバイスを行う。医療介護…医療機関や介護施設の立ち上げや経営について助言を行う。物流…物流会社の設立や、企業の物流部門の立ち上げなどを支援する、などです。
特定の業種、業界に特化した相談や助言を行うため、コンサルタントも、どちらかといえば学校で経営学などを学んだ、という人よりも、その業種で豊富な実務経験がある人が多い印象があります。
男性は経理畑で長く仕事をしてきたため、新しい名刺には「財務コンサルタント」と記載。自分の強みを伝えられるようにしました。相談が増え、仕事につながりそうです。《銀
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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