更新日:2016.08.24
オリジナルのバッグを作って販売したい女性(48)がいました。製造コストを抑えようと海外の工場に大量発注しようと考えていますが、売れ残るのでは、と不安です。今回は製造業で起業する際の失敗しないコツをお話しします。
(1)最初は売り切ることを優先 女性のように、コスト削減のために海外の工場で大量に作ろうと考える方は多いです。ただ、交渉や通関にかかるコスト、トラブルの可能性などを考えると、特に経験がない人の大量発注はリスクが高いと言わざるを得ません。最初は小さな発注にも応えてくれる工場を見つけ、早めに売り切ることを優先しましょう。
(2)顧客になってくれそうな人を増やす 実は作るよりも売ることの方が難しいもの。最初は仕入れ販売をし、ある程度顧客になってくれそうな人の目星がついてから、オリジナルブランドを立ち上げるのもお勧めです。バッグ作りの体験教室などを開いて、自分のセンスを気に入ってくれるファンをつくるのもよいでしょう。
また、インターネットで小口の出資者を募るクラウドファンディングを行うのも手。出資者を募る過程で、消費者のニーズを吸い上げることができます。ニーズに応える商品が作れると、売れる可能性が高くなります。
(3)損益分岐点・販売目標を確認 「いつまでに何個売らないと赤字になるのか」を確認します。1カ月当たり◯個という目標を、1週間当たり、1日当たり…と細分化していくと、その目標が実現できそうかどうか分かります。
(4)販路を広げる オリジナル商品をインターネットの通信販売だけで売ろうとする方は多いです。しかし、通販で成功するのはそう簡単ではありません。通販での集客方法を勉強しつつ、イベントなどに出店する、他の実店舗に商品を置いてもらうなど、さまざまな販路を試してみましょう。
女性は、顧客になってくれそうな40、50代の女性たちにデザイン画を見てもらい、意見を聞いて素材を軽いものに変えました。納期や品質のリクエストに応えてくれそうな国内の工場も見つかり、販売開始を前にお披露目会を開く予定だそうです。
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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