更新日:2016.11.16
会社員や学生が受験や資格試験の勉強に利用できる自習室を開設したい男性(46)がいますが、自分に事業を興す力があるのかどうか悩んでいました。今回は、私が相談を受けた経験を基に、起業するのに向いている人と、そうでない人の特徴をお伝えします。
まずは起業に向いている人の資質です。私は相談を受ける前に、以下の5つの項目をよく考えてもらうようにしています。一つでも当てはまるものがあれば、事業の立ち上げに挑戦してもらいたいと思います。
責任感-50~60代では1人で起業するケースが多いです。仕事を請け負ったときに、最後まで仕事をやり遂げるということが最も必要な条件です。
自律-起業すると人から指示されることはありません。自分で決断して進めなければなりません。
夢がある-サービスや商品を社会に広めたい、世の中に知ってもらいたいという願望を強く持つことは意欲を高めます。
自分の力を試したい-成功も失敗も自分次第。自分の行ったことが、直接結果につながるので、やりがいを感じられます。
仕事を楽しむ-起業すると公私の境界は曖昧。仕事を私生活から切り分けることは難しいです。
起業に向いていない人もいます。「決断するのが苦手」という人は残念ながら、事業を成功させることは難しいでしょう。人に決めてもらったり、指示を受けたりするのでは、起業した意味がなくなりますよね。また、「飽きっぽい」という性格も起業ではマイナスです。事業は始めることより、続けることの方が難しいです。どんどん新しいものに挑戦する気持ちは大切ですが、一度始めた事業を継続する仕組みづくりをしなければなりません。
「会計や事務が苦手」という悩みもよく聞かれます。しかし、事務は代行会社や税理士に依頼することもできるので、それを理由に起業を断念するのはもったいないと思います。また「起業したいが、財産を失うのが怖い」という相談も多いです。規模を小さくし、身の丈に合った起業を目指すことは可能です。
男性は他社の自習室の利用者でしたが、さらに良質なサービスのアイデアがあったので、起業を決めました。
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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