産経新聞×銀座セカンドライフ タイアップ企画

【片桐実央のゆる起業のススメ】シニア起業の心構えと準備

更新日:2017.03.01

 家のリフォームを請け負う会社を立ち上げようとしている男性(65)がいました。起業にあたり、どのような心構えや準備が必要なのか相談されました。今日は、私が起業相談でよく聞く悩みや、起業する方全員に共通することをお話しします。

【起業への思い】50、60代で起業したい方は「やりがいを感じる仕事がしたい」「得意分野や経験を生かして起業したい」「投資をできるだけ抑えたい」「がむしゃらではなく、健康維持を大切にしたい」とおっしゃる方が多いです。

【適した起業分野の発見法】これまでの人生を振り返り、自分の「できること」「やりたいこと」を洗い出しましょう。そしてその中から「お金になること(市場性があること)」を考えます。この項目を3つの円で描き、円の重なる部分が起業して成功する可能性の高い事業です。【何から始めるか】起業のアイデアが浮かんだら、簡単でも良いので事業計画書を作成しましょう。事業計画書のひな型はインターネット上にありますので、気に入ったものを選ぶと良いです。事業計画書を作成することで、「何を、誰に、どのようにして売るのか」が整理でき、課題やリスクを発見できます。また、事業開始後の状況変化にも柔軟に対応できます。さらに、起業時は自分の事業に対して人からアドバイスを受けたり、協力してもらったりすることがよくあります。そのときの説明資料としても役立ちます。

【最初の難関】初期段階で難しいのは、1人目のお客さまを見つけることです。まずは「自社の商品・サービスが、どのような点で他社と差別化できるか」を考えましょう。すべてのお客さまに選ばれる商品やサービスを作ることは困難です。「どのようなお客さまをターゲットにするか」という絞り込みを行うことが大切です。自社の商品・サービスに関心を持つ「理想の顧客像」を設定することから、始めてみてください。

 男性は、家族の介護経験から、介護する人の負担を軽減できるような、介護リフォームに特化した会社を立ち上げました。まずは日曜大工程度の仕事を始め、段階を経て数日の工期を要する工事を手掛ける予定です。

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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