更新日:2017.03.22
趣味で作っていた籐(とう)のかばんを販売したい女性(57)がいます。子育てが一段落し、時間的な余裕ができたことから起業を考えました。今日は、ハンドメード品を販売する個人事業主として起業する方法についてお話しします。
■売り方 インターネットで販売する場合は、通販サイトを自分で制作するか、ハンドメードの品を集めて販売しているサイトに出品するか、いずれかになります。前者は簡単に通販サイトが制作できる「カラーミーショップ」や「Jimdo(ジンドゥー)」などを利用すると、低価格で実現できます。後者には「minne(ミンネ)」「Creema(クリーマ)」などがあります。
対面販売がしたい場合は、地域のフリーマーケットに出店したり、客層が合いそうな店舗に交渉し、商品を置いてもらったりする方法もあります。起業前に自分の商品の市場価値を確かめましょう。
■売値 悩んでいる方が多いのが値付けです。まずは原価を計算しましょう。材料代や制作時間×人件費です。それ以外に、通販サイトの利用料や、お店で売ってもらう場合には手数料なども加味します。また、商品そのもののほか、パッケージや包装紙、配送会社も検討しましょう。送料などに影響します。
■起業 ハンドメード品の販売は本当に好きでないと続けるのが難しい事業です。今一度、始める前に自問自答しましょう。個人事業主で開業する場合は、税務署に開業届を提出すればよいです。手数料もかかりません。
■ブランド化 商品に付加価値を付けるブランディングを忘れずに。商品が生まれたストーリーを発信したり、商標登録をしたりもお勧めです。また、開業後は制作にかかる時間を測定し、お客さまに発注から納品までの時間を伝えましょう。さらに、売り上げが安定してきたら、次の展開も考えましょう。例えば、ハンドメード教室を開いたり、他者の商品を仕入れて販売したりすることです。
女性は、今まで制作したかばんの写真を撮り、通販サイトに掲載しています。サイトには自分のこだわりをPRしました。名刺やチラシを作り、これから知人に紹介していく予定です。
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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