産経新聞×銀座セカンドライフ タイアップ企画

【片桐実央のゆる起業のススメ】発明品を商品化、創業するには

更新日:2017.04.19

 台所のシンクをきれいにするのに役立つ棚を発明した女性(67)がいました。家事をしていて、以前から自分が欲しかったものを作り、大勢の人に使ってもらいたいと思っています。今日は、発明品を作って起業する方法をお話しします。

 ■知的財産を保護する 「発明」が具体化したら、特許や意匠などの権利を取得できるか検討しましょう。自分で考えるのもいいですが、行政には知的財産センターなど、知的財産について相談する窓口もあるので、活用すると良いでしょう。また、弁理士に依頼すると、特許や意匠を代理申請してもらえます。

 ■製造・販売方法 (1)自分で製造販売する(2)企業に提案し商品を作ってもらう-などの方法があります。(1)の場合は、製造元となる工場を探しましょう。資金面を考慮すると、最初から大量生産はできません。売れなかった場合は在庫として残りますので、小ロットでの製造がお勧めです。小ロットでも安く製造できる工場を見つけましょう。工場の探し方はインターネット検索のほか、製造業が集まる展示会などを見学し、出展企業に話を持ち掛けると良いでしょう。

 また、(2)の場合は、商品の企画書を作成して企業に提案し、採用される必要があります。実際に商品ができたら、契約金や売れ行きに応じた特許料(ロイヤルティー収入)を受け取ります。

 ■発明品の普及活動 発明品を商品化したら、多くの人に広める活動をしていきましょう。その際は、商品のネーミングを考え商標登録し、ブランディングする▽マスコミに取り上げてもらえるように、ニュースリリースを出す▽アイデア商品のコンクールに応募する▽通販サイトに商品を掲載し、商品を見た人がすぐに購入できるようにする▽キッチン用品を販売している量販店のバイヤーに相談する-などの方法があります。行政主催のバイヤーを集めた商談会に参加するのもお勧めです。
 女性は、まずイラストや文章で自分のアイデアをまとめました。そして、ステンレス製品を作る工場をインターネットで探し、製造者と話し合いながら試作品を完成させました。この後、試作品を企業に持参して企画提案する予定です。

銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片桐実央 プロフィール

片桐実央

行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。

シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。

著書一覧

初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
かながわシニア起業ハンドブック『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
あおもりシニア起業ハンドブック『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)

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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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