更新日:2017.08.21
Q 2年前に個人事業主として起業し、海外向けに着物地の服やストール、帯地バッグなどを製造販売しています。縫製は主婦の方に内職でやってもらっています。売り上げも上がり実績もできたので、いよいよ欧州の展示会出展を考えていた矢先、縫製内職者の離職が相次ぎました。工場へ外注を考えていますが、あてがありません。
A 近隣の工場をあたるほか、インターネットや展示会で探す方法があります。アパレル業界の展示会では、縫製工場が多数出展しています。出展する場合は小間料(出展料)がかかりますが、来場者の参加費は無料です。
Q 工場数社に問い合わせましたが、引き受け先がなく困っています。もともと主婦なので、趣味の延長のように思われているようです。
A まず、取引先への信用を得る必要があります。支払い能力▽継続性▽納品した商品に満足してもらえるのか-など、工場側の不安を払拭するため、次のように信用力を高める工夫をしましょう。
(1)法人化する…個人事業主ですと、開業廃業の手続きが簡単なため、継続的な取引ができるか相手方が不安になるかもしれません。株式会社か合同会社を設立しましょう。海外への輸出が主な場合は、海外で一般的な合同会社がお勧めです。また、名刺や会社案内を制作し、紙媒体で相手方の手元に残るものを制作しましょう。見栄えを整えることも大切です。
(2)実績と販売を伝える…初めての取引は工場側にとって、打ち合わせなどの労力がかかり、利益が上がりません。一方、継続的な取引は、利益率も向上し、安定収入につながります。過去の販売実績や今後のイベント、販売計画を伝え、継続的な取引に向けた意気込みを伝えましょう。
(3)経営理念・創業理由を伝える…起業したばかりの会社が信頼を得るには、経営理念や創業理由に共感してもらうことも大切です。志を同じくする取引先を探し、伝統工芸である着物を、世界へ発信したいという気持ちをあなたの言葉で伝えてください。
行政書士、1級FP技能士。学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、法律の専門家としてアドバイス。その後、大和証券SMBC株式会社引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。 シニア起業の支援会社として、①起業コンサル・事務サポート(起業相談サロン)、②レンタルオフィス運営(アントレサロン)、③セミナー交流会(アントレセミナー交流会)を開催している。年間の講演は100回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで7,000件を超える。 |
『初心者のためのセカンドライフ起業スクールハンドブック』(神奈川県生涯現役促進協議会)
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『かながわシニア起業ハンドブック』(神奈川県)
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『あおもりシニア起業ハンドブック』(青森県)
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調査期間:2023年1月13日~2023年1月16日
調査元:JAPAN TRUST RESEARCH
対象:20代~60代の女性・男性(n=105)
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